「仕事と子育ての両立」―これまではもっぱら女性たちが悩んできたテーマが、今、男性の眼前に迫っている。親も上司も先輩も経験してこなかった境遇。まだ「男は仕事をしてナンボ」の組織の中で働きにくさや孤独感を感じつつ、会社では悩む姿をおくびにも出さず、重圧にも笑顔で耐えている…。

     働きながら子育てをする男性たちの日常、そして滅多にもらさない彼らの汗と涙と笑顔の本音を、書籍『男たちのワークライフバランス』からお届けします。

    ピンと張り詰めた、働く妻の一日

     共働きの妻を持つビジネスパーソンが、家事や育児など、家庭生活に深く関わることになるきっかけは、妻の様子を見かねてだという。なぜなら、仕事を抱える妻の一日は想像以上にハードだからだ。夫の協力がない場合、その一日は大よそこのような流れになる。

     朝は洗濯物を干すことから始まり、朝食を済ませると子どもと自分の身支度を整え、保育園に連れていく。

     日中は業務であわただしく過ぎ、仕事を終えると、保育園に迎えにいく。そのままスーパーへ買い物に寄って、ひと息つく間もなく夕飯づくり。子どもに食事をさせ、風呂に入れ、寝かしつける。時々、疲れて自分も一緒に寝てしまうこともある。気づくと朝になり、前日の夜、なにもできなかったことを悔やみながら、また一日が始まる――。

     みんながみんなこのような切羽詰まった感じではないかもしれないが、彼女らの話をまとめると、あながち外れてもいないようだ。

     特に、育休明けで復職したばかりの新米ワーキングマザーは、慣れていないこともあって、気持ちに余裕がない。ピンと張り詰めた生活の中で、心身ともに参ってしまうこともある。

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    • 妻は話しかけても声も出せないほど疲れていた

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