実際やってみると、パパが思っていたほど大変なことはないため、帰宅後「たいしたことなかったよ」と自慢気に話すかもしれません。

 そのときは、冷たくあしらわずに、パパのはじめての通院話をちゃんと聞きましょう。パパにとっては「はじめての通院大冒険」だったのです。子どもがおつかいから帰ってきて、ママに「こんなすごいことできた!」と報告してきたら、「すごいね」と言って自信をつけさせますよね。それと一緒です。この対応が、2回目、3回目、または緊急時に子どもを病院に連れていこうとするパパのやる気につながります。

 なお、かかりつけの小児科はもちろんのこと、耳鼻科や眼科などで定期的な通院が続いている状態であれば、パパに一度は行ってもらうことをおすすめします。

 これは、パパに子どもの体をちゃんと理解してもらう効果があります。食物アレルギーなどで子どもの食品や投薬について気をつけなくてはいけないのに、ママが説明してもなかなかパパに理解してもらえないことがあります。しかも、与えてはいけない食品を「これくらいはいいだろう」とパパがあげてしまって、後で子どもが大変な思いをするという話も聞きます。それを防ぐためにも、先生から直接、パパに話してもらう機会があるとよいでしょう。

 病院の対応や治療方針に疑問があるときも、パパが病院で先生と話したことがあると、心強い相談相手になります。また、働くママに厳しい医師もいます。私も「子どものことを考えてない」と言われ落ち込んだとき、パパに慰めてもらいました。

●病院での手順メモ●
●体温 昨日22:00 38.4℃ 今日8:00 38.5℃
●体重 15kg
●昨日夜から嘔吐2回、今朝食欲なし、水分はとれている
 昨日夜からうんち5回。ずっと下痢(だんだん水っぽくなっている)
 おしっこはちゃんと出ている
●「お腹が痛い」と言っている
●保育園で嘔吐下痢症が流行中
 他院で飲んでいる薬はなし

〈先生に見せるもの〉
AM9:00で○○小児科予約済み
1.受付で保険証と乳幼児医療証と診察券を出す(言われたら母子手帳も)
2.問診票と体温計を渡されるので、メモに書いてあることを記入して体温を測る
3.問診票に記入したら受付に体温計と問診票を返す
4.名前を呼ばれるのを待つ
5.呼ばれたら先生にメモを見せて病状を説明する
6.受付で保険証と乳幼児医療証と診察券と処方箋をもらう
7.△△薬局に行く
8.薬局の受付で、処方箋とお薬手帳を出す
  (「保険証と医療証も見せて」と言われたら出す)
9.薬をもらって帰る

〈お父さん用〉
症状を記入。食欲や便の様子、子どもの言葉など体温と体重を記入
手順を細かく書いておこう
保育園や学校に通っているなら、病気の流行の状況。また、他に薬を飲んでいたらそれも記入

<『「働くママ」の時間術』(著・馬場じむこ/日本実業出版社)から転載>

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子育てに仕事、本当に大変。でも、焦ってはいけません。子どもにとっても、家族にとってもママは笑顔でいることが一番! 著者は都内某企業で会社員を務める2児のママ。書評ブロガーとして活動するほか、勉強会やセミナーの主宰・運営を行うなど、段取りよく自分の時間を作って活躍中。仕事効率化のコツ、時間の使い方、上司やパパのうまい巻き込み術など、実践的なノウハウが満載です。