「塾なし受験」をして、親が家庭教師並みに張り付く、なんてことはハナっから考えないとして、いわゆる大手中学受験塾に通わせるとしたら、親のサポートはどのくらい必要になるでしょうか。
もちろん、お子さんによって全然違うので、一律にどうとはいえませんが…
たとえば、こじろうが日能研に通っていたときに、同じクラスにいた出来杉くん(仮名)の場合、親は塾のテキストも開いたことがない、カリキュラムをよく知らない、というほど放置だったそうですけど、開成と筑駒に合格しました。こういうお子さんであれば、親は塾代を稼ぎ、おいしい塾弁を作るだけでOKです。
こういうお子さんが、親のサポートなしで着々と勉強できるのは、
・授業の吸収がよく、まずその場であらかた理解できる。・テキストの説明、あるいは解答冊子の解説を読みこなす力があり、疑問点があってもかなりのところまで自力で解決できる。・自力で解決しない問題については、塾の先生に質問して解決するコミュニケーション力がある。・何をどうやって学習すべきか、自分で組み立てることができる。・やるべきことをきちんと遂行する、自分を律する力がある。
などの条件が揃っているからです。いってみれば頭も良くて、オトナ度が高いんです。
なんともうらやましい話ですが、そんな子は稀です。
まぁ、よそはよそ、うちはうちです。あるがままのわが子から出発するしかありません…
とりあえず、現実的な目標を、5年生カリキュラムに入る時点で、
「やると決めた課題を、親が不在でも済ませることができる」
というふうに置きましょうか。
「やると決めた課題」というのは、本人が判断できればそれはそれでいいですが、親と相談して決めてOKということにしましょう。
また、「済ませる」と曖昧に書きましたが、ほんとうにその課題をこなす(身に着ける)には、単に問題を解くだけでなく、答え合わせをして、違っていれば違う原因を考え、やり直し、次には間違えないようにするにはどうすればいいのかを考えるってところまで必要なはずです。しかしこれは大概の小学生には相当高すぎるハードルですから、まずは「単に問題を解くだけ」でも済んでいればよしとしましょう。