はじめまして。ファイナンシャル・プランナー(FP)の花輪陽子です。私は現在、妊娠8カ月目になります。この連載ではFPとしての知識やノウハウだけではなく、私が実際に体験した妊娠・子育てとお金のやりくりについて読者の皆さんにお伝えしていきたいと思います。

 さて、読者の皆さんは「FPなのだから、花輪さんは私生活でもさぞかし計画的でやりくり上手にちがいない」と思われるかもしれません。

 確かに、私はおトク情報に敏感で有利な制度や節約技などを知っています。しかし、妊娠に限っていえば全くの素人です。初めての経験だったこともあり、妊娠前も妊娠中も思わぬトラブルが続出。お金のプロにも関わらず医療費を中心として結構なお金をかけてしまいました

 今回は妊娠中の医療費にまつわる、私の失敗談をお伝えしたいと思います。

妊婦健診費の自己負担は5万円程度

 妊娠をすると、妊婦健診を14回程度受けることになります。ご存知の方も多いと思いますが、正常妊娠・正常分娩は病気ではないため健康保険の対象にはなりません。

 医療費は基本的に自己負担になるのですが、検査費用の一部を地方自治体が助成する制度があります。公費負担の総額は各自治体によってさまざまですが、全国平均は9万6699円です(厚生労働省「妊婦健康診査の公費負担の状況について」2012年4月1日時点)。

 妊婦健診にかかるお金は医療機関にもよりますが、1回6000円程度。検査がある場合は別途検査費用もかかります。14回の妊婦健診にかかる総額はざっくりと15万円程度、自己負担は5万円程度と考えておけばよいでしょう