私は、次男の保育園でイベント役員に立候補し、セミナーで知り合ったコーチングの先生に、保育園での保護者向け講演をお願いしました。自分が聴きたかった話を聴けたうえに、役員の仕事も果たせ、園の先生や保護者の方にもいい講演が聴けたと感謝されて、かなりいろんな面で得をした講演会となりました。

 なお、こういった園・学校が主催する講演会の特徴としては、参加者はそれなりに集まりますが、予算的に講師への謝礼はほとんどありません。

 では、講師の方にメリットはないかというと、実はそうでもないのです。

 以前、コンサルタントの坂田篤史さんが、「誰かに講師として来ていただくときに、金銭的なバリューが提供できない場合は、数のバリューや他の点のバリューを提供しよう」とお話しされていました。

 園・学校での講演会というのは、まさに講師の方にとって、数とその他のバリューを提供することになります。つまり、講演者への最大のアピールポイントは、参加者の数がある程度見込めること、園・学校など公的もしくはそれに準じる場での講演実績が作れるということです。また、講演会をするにあたって、講師のプロフィールを載せたチラシが、園によっては100人以上、学校になると数百人以上の家庭に配られることにもなります。これも講師の方にとってはメリットなのです。

 ただし、謝礼額については、お互いの認識が違っていると、トラブルのもとになります。最初に依頼した時点で正直に金額についてお話しし、相手が金額に納得がいかなければ、「それでは残念ですが……」とすぐに断るようにしましょう。

<『「働くママ」の時間術』(著・馬場じむこ/日本実業出版社)から転載>

購入はこちらから
●Amazonで買う

この内容をもっと読みたい人は……

『「働くママ」の時間術』
馬場じむこ 著/日本実業出版社

子育てに仕事、本当に大変。でも、焦ってはいけません。子どもにとっても、家族にとってもママは笑顔でいることが一番! 著者は都内某企業で会社員を務める2児のママ。書評ブロガーとして活動するほか、勉強会やセミナーの主宰・運営を行うなど、段取りよく自分の時間を作って活躍中。仕事効率化のコツ、時間の使い方、上司やパパのうまい巻き込み術など、実践的なノウハウが満載です。