実は共働きでなくても、最近、外で干せる期間が短くなっています。

 春は花粉があるし、花粉が終わるとすぐ梅雨に入る。秋は黄砂が来る。最近はPM2.5も心配です。雪の降らない地域でも、1年のうち、半年くらいは外に干せないことが多いんです。

 そうなると、部屋の中で干すことになります。

最近では洗濯物を部屋で干すのは当たり前になりつつある。「室内でまったく干さない」という人は全体の10%にすぎないという数字も(データは2013年、ライオン調べ)
最近では洗濯物を部屋で干すのは当たり前になりつつある。「室内でまったく干さない」という人は全体の10%にすぎないという数字も(データは2013年、ライオン調べ)

 また、最近の浴室には乾燥機能が付いている場合が増えてきました。除湿器にも普通に部屋干し機能が付いています。洗剤を見ても、「部屋干し」をうたうものが増えています。

 昼間に外で干さないのなら、働いているDUAL世帯でも洗濯物を干すことができるでしょう。

──確かに夜に洗濯して、夜中に部屋や浴室に干しておいて、朝に取りこむ方法もあります。

 専業主婦の場合は、夜に洗濯していると、「昼間、何をしていたんだ」と言う夫がいるんですよ。でも奥さんが働いているDUAL世帯なら、ご主人も理解があるでしょう(笑)。朝、出かける前に洗濯して、部屋干ししてから出勤、夜帰ってから取りこんでもいいですしね。

──洗濯機の乾燥機能を使わず、部屋で干すメリットってあるのですか?

 もちろんあります。やはり乾燥機を使ったほうが、つるして干した場合より、仕上がりは劣ります。縮んだり、しわがついたり。最近は「しわがつかない」を売りにする洗濯乾燥機が増えてきましたが、それでもまだしわがつく。

 いまだに大人の服を洗濯機で乾燥させるのは難しいんですよ。衣類によっては乾燥させた後で、アイロンをかけなくてはいけない場合があります。最近、男性でもノーネクタイで会社に行くケースが増えていますが、そういう時に着ていくシャツが悩ましいんですよ。クリーニングに出すのはもったいないけれど、しわくちゃでは着ていきたくない。結局、奥さん、またはご主人自らアイロンをかけることになる。

 吊して干す場合は、洗濯物の重みである程度しわが伸びます。縮む心配も少ない。

──そう考えると、乾燥機能は必要ない?

 いえ、洗濯機に乾燥機能が付いていないと不便な場合もあるんです。特に子どもの小さなDUAL世帯にとっては。