「いい掃除」は、家の中の雰囲気まで和らげる
掃除を楽しく、ラクにこなすためにはキーワードが3つあります。
1つ目は、「慌てず」。
忙しいデュアラーだから無理はありませんが、時間に追われて掃除や片付けをしていると、ついつい肩に力が入ってしまいます。すると、物をこぼしたり、ひっくり返したり。時には「あそこもここも」と部屋中の荷物を運び出してしまって、収拾がつかなくなることも……。床やインテリアを傷付けて落ち込んだり、疲れて気が滅入ったりしてしまうこともあります。これでは掃除が嫌になるので逆効果。時間が無いときこそ、ゆったりとした気持ちで少しずつ着実に進めることが大切です。
2つ目は、「あせらずに」。
一気に何もかも終わらせようと気負わずに、少しずつ掃除をしていきましょう。「今日はリビングを」「明日はキッチンを徹底的に」など計画を立てて行うと集中力が高まって作業がはかどります。
3つ目は、「優しい気持ちで」。
実は、これがいちばん掃除に大切な要素だと私は思っています。コワい顔をして、不機嫌な気持ちで掃除をしていると、どんなにピカピカにしたつもりでも、コワくて、不機嫌な感じの空気が部屋中に漂ってしまうと私は思っています。家は家族全員が疲れを癒やし、エネルギーをチャージする場所であるはず。家族みんながリラックスできるよう「優しい気持ち」で掃除しましょう。すると、自然に笑顔になって、動かす手にリズムが出てきます。
これはわが社ベアーズのスタッフにもいつも言っていること。
不思議なことに、お客様から「ベアーズさんが掃除をしに来てくれた日は、帰宅したときの家の中の雰囲気が違うんです。とても優しい気持ちになれる」と言っていただけることが多いのです。
最後に。
忙しいデュアラーは掃除で完璧を求めなくても大丈夫です。
もちろん一人で全部やろうとしないこと。家族全員に分担してもらう。お母さん、お父さんなどの親戚や、家事代行サービスの力も上手に借りましょう。
掃除で頑張り過ぎて、疲れて家族に八つ当たり……なんてことになったら本末転倒。エアコンやベランダ、網戸の掃除など、やりにくいところは掃除専門の会社にお願いするのも手です。多少やり残した所があっても、平気、平気。思い切ってプロに任せてしまいましょう。
どうか皆さん、毎日の掃除で頑張り過ぎないで。
慌てず、あせらず、優しい気持ちで、楽しくラクなお掃除を心がけてくださいね。
(文/福島由恵、撮影/花井智子)