何に幸せを感じるかはひとそれぞれ。将来、子どもが社会的に成功を収め、どんなに名誉や財産を手に入れたとしても、本人が幸せだと感じられないのでは、せっかくの人生が虚しいものになってしまいます。

 どんな形であれ、子どもには幸せになってほしい。これは、親であれば誰もが望むことでしょう。ではどうやったら幸せを手に入れられるのでしょうか。

 結論から言いましょう。幸せは手には入れられないものなのです。

 幸せは、得たりつかんだりするものではなく、感じるものです。

 幸せを感じるアンテナの感度が高ければ、小さな幸せも大きく感じることができます。身の回りにある些細な幸せに気づくことができるようになります。

 メーテルリンクの「青い鳥」はまさにそんなお話ですね。チルチルとミチルが、幸せの青い鳥を探してさまざまな世界に迷い込み、そこで「幸福の精」や「喜びの精」に出会います。チルチルとミチルが「はじめまして」というと、「幸福の精」や「喜びの精」は、「僕たちはいつだってあなたのまわりにいるんですよ」と笑うのです。

 私はこの、幸せを感じる感度の強さを、「しあわせ力」と呼んでいます。子どもの「しあわせ力」を鍛えることは、究極の育児だと思います。

 前置きが長くなりましたが、今回は、しあわせ力を磨くフレーズを紹介します。

感謝する気持ちを刺激して、「しあわせ力」を磨く

 難しいことはありません。「しあわせ力」を鍛えるために必要なことは、「感謝の経験」をたくさん積むことだけです。