オナタ・アプリール
2005年、アメリカ・ペンシルバニア州生まれ。4歳頃から、母親であり演技のコーチでもあるヴァレンタイン・アプリールがオナタのために作ったウェブ用の映像作品「Hello Petula!」で演技をするようになる。その後、TVシリーズ「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」、映画「Choose」、「Twist」、「The History of Future Folk」、「Yellow」(シエナ・ミラー主演、ニック・カサヴェテス監督)などに出演。最新作は、「Almost Family」。

スコット・マクギー(右) & デヴィッド・シーゲル(左)
マクギーは、アメリカ・カリフォルニア州で生まれ育ち、コロンビア大学で学士号を取得し、カリフォルニア大学バークレー校で映画理論と日本映画史を学ぶ。シーゲルは、ニューヨーク州で生まれ、カリフォルニア大学バークレー校で文学士号を、ロードアイランド造形大学で美術学修士号を取得する。1990年に2人で短編映画の製作を始めて以来、チームとして常に一緒に活動している。1993年、長編映画デビュー作「Suture」がサンダンス映画祭で絶賛され、インディペンデント・スピリット賞新人作品賞にノミネートされ、注目を浴びる。続いて、主演のティルダ・スウィントンがゴールデン・グローブ賞にノミネートされた「ディープ・エンド」、リチャード・ギア、ジュリエット・ビノシュ共演の「綴り字のシーズン」、 ジョゼフ・ゴードン=レヴィット主演の「ハーフ・デイズ」を監督。世界各国の映画祭で高く評価される監督チームである。

――「メイジーの瞳」を拝見し、ぜひ日経DUALの読者に見てほしい映画だと感じたのですが、映画の舞台であるアメリカでは、メイジーの両親のような親は多いのでしょうか?

マクギー「特にそうではないと思うが、現代社会の中で、仕事をしている親は多いと思うし、仕事と育児をうまく維持していくというのは非常に困難を伴うことだと思う。メイジーの両親は、親として特に問題があるが、もちろん全ての親たちがそうではないよね」

――本作は幼いメイジーの目線から描いていますが、そのアイデアはどこから生まれたのでしょうか?

マクギー「この映画はヘンリー・ジェイムズが書いた小説『メイジーの知ったこと』を基に作ったんだが、原作もメイジーの目線で描かれているんだ。この手法で撮影することは、僕たちにとってチャレンジだったよ。子どもの目線で撮るためには、まずカメラワークを考え、さらに衣装デザインや音楽などを工夫することによって、6歳の目で見ていることを経験できるようにしたんだ」

――1897年の小説を現代の物語として置き換えていますね。

マクギー「(脚本家のキャロル・カートライトとナンシー・ドインが書いた)脚本を読んだ後で原作を読んだんだが、1897年の小説なのに現代に通じる物語であることに驚いたよ。いつの時代にも、身勝手な親に構われない子どものさみしさは存在するんだね。脚本は、原作の要素を取り込みながら、忠実に書かれていると感じたよ」

シーゲル「脚本を読んだとき、とても繊細な物語だと思った。親権バトルを扱いながらも、子どもの心情を核にして描いていることが強く伝わってきたよ」

――オナタちゃんは、メイジーのような状況の子どもをどう思いますか?

オナタ「すごくさみしい思いをしていると思うわ」

――メイジーはパパとママに怒ったり、駄々をこねたりしないですが、オナタちゃんだったらどうしますか?

オナタ「メイジーと同じようにはできないと思う。怒っちゃうと思うな」

――そうですよね。怒って当然よね。監督にお聞きしたいのですが、メイジーはとても魅力的であると同時に、演じるのは難しい重要なキャラクターですよね。監督はメイジー役を探しているとき、オナタちゃんに会って一目で引かれたそうですが、具体的にどんなところに引かれましたか?

シーゲル「(オナタを見ながら)そうだな、メイジーと同じ身長だったからかな(笑)」

マクギー「衣装にピッタリだったし(笑)」

シーゲル「僕たちをハンサムと言ってくれたしね!」(オナタちゃん爆笑)

マクギー「オナタは本当に静かな子で、指示したことがすぐに伝わる無垢なところがあり、何でも吸収してくれるんだ。非常に微妙な心の機微を表現できる」