──それぞれのメリットデメリットを教えてください。

 多機能モデルは約10年間フィルターを交換しないでも使えます。つまり一度買えば電気代以外のランニングコストはかかりません。また加湿機能も搭載しています。

 ただしフィルターは定期的に掃除をする必要があります。また10年間使えるといっても、購入当初の性能が100%続くわけではありません。使い続ければ性能は低下していきます。

──単機能モデルのメリット、デメリットは?

 フィルターを交換することで、購入当初に近い能力を取り戻せます。またフィルター掃除の手間もかかりません。これは忙しいDUAL世帯にはうれしい特徴です。

 ただしその分、フィルター代がかかります。フィルターは1年に一度交換するのですが、金額も7000円~1万円台と決して安価ではありません。また加湿の機能は付いていません。

──どちらを選べばいいのでしょうか?

 これは考え方次第ですね。

フィルターを掃除して使い続ける? お金をかけて交換する?

 フィルター掃除の手間がかからないことを重視するか、手間をかけてもフィルターを掃除してかかるコストを抑えるか。加湿機能に関しては、別途、加湿器を購入する方法もあります。

 部屋によって使い分ける手もありますね。空気清浄機と加湿器を両方置ける広さがあるリビングルームは単機能、スペースが限定される子ども部屋は多機能モデルという具合に。

──部屋の広さに合った加湿器はどう選べばいいのでしょう?

 カタログを見ると機種ごとに「~22畳」といった数字が書いてあります。これは「その広さの部屋なら30分で空気をきれいにできる」ことを意味しています。ただ注意したいのは、想定しているのが、一切動くものがない、静かな部屋だということ。実際には30分間、何も動かない部屋は留守宅以外には考えられません。

 ですから、空気清浄機に関しては「大は小を兼ねる」です。予算の許すかぎり大きなものを買ったほうがいい。

──店頭や直販サイトを見ると、大型のもので5万円台から10万円といったイメージでした。単機能型だから低価格ということもないようです。

 ただ加湿機能が付いているものは別です。加湿し過ぎると結露の原因になります。加湿機能が付いた多機能モデルを買うときは、加湿できる面積で選びましょう。

(解説/戸井田園子 聞き手/日経DUAL編集部 大谷真幸)

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