暑い(最高気温の月平均は年間を通して32度~35度)上に狭い道やガタガタの道も多いバンコクは、日本よりも歩きにくい。道路の渋滞もひどいので、小回りの利くトゥクトゥクや渋滞のない船で駅まで出られると便利なのだ。

家探しは日本の不動産会社。日本の食材もスーパーで簡単に手に入る

 わが家が家探しでお世話になることにしたのは、日本の不動産会社のタイ現地法人だ。この話をすると「え、バンコクにもその会社があるの??」と驚かれる有名企業だ。このように、バンコクには日本発ブランドのお店がたくさんある。セブンイレブンやファミリーマート、大戸屋は街中の至る所にあるし、牛角や長崎ちゃんぽん、丸亀製麺やニライカナイ(沖縄料理屋)など、大手チェーン店もかなり進出している。

 現在、バンコク在住日本人は約4万人。日本人が多く暮らしている海外都市のランキングを見ると、1位がロサンゼルス、その後に上海、ニューヨークと続いて、4番目がバンコクだ。在住日本人が増え続け、外務省の統計でも2013年にロンドンを抜いた。

 日本人向けスーパーまで行かなくても、デパート内の大きなスーパーでは日本食材も容易に入手できる。寿司はもちろん、お醤油や豆腐、みりんやごま油までほとんど何でも揃うことに驚いた。味噌が1パック600円位したり、山梨県産の巨峰が数千円で並んでいたり、日本よりも高額になるものもあるが、それでも近所で買えるのはありがたい。ちなみに味は値段次第で、日本と同じレベルのものあれば、残念ながら物足りないものもある。

大きなスーパーでは味噌やしょうゆ、カレールーまで日本の商品が簡単に手に入る
大きなスーパーでは味噌やしょうゆ、カレールーまで日本の商品が簡単に手に入る

 そういえば、10年前に街中で感じた独特な香りも、今はなぜだか気にならない。街が発展する中で、都心部では昔ながらのタイらしい雰囲気は消えつつあるのかもしれない。

 現在も、至る所でビルが建設されているバンコク。10年後にはさらに大きく変わっていくのだろう。「その変化を日々感じながらここで暮らすのも楽しそうだな」、そう感じる住環境だったことも、子連れ生活を決意する後押しになったと思っている。

 次回からは、実際にタイに来て、生活を始めてから感じたことや教育環境などについて伝えていきたい。