駐在中の友人たちのアドバイスもあって、先に通う学校を決めてから、家探しをスタートした私たち。スクールバスで通うことになるため、バスでの移動時間も考慮した方がいいと言われたのだ。経験者の話が一番参考になる。わが家は結局、学校決めと家探しがほぼ同時並行になってしまったが、志望校を2~3校まで絞ることができていたので困ることはなかった。

夫が先行してタイへ行き、学校や家探しを開始。毎日Skypeで情報共有

 夫が1年先に単身で赴任していたこともあり、付いて行くと決めた直後に物件探しを開始した。通常は転勤の約1カ月前から住まいを探し始めるそうだが、私の夫は入居予定日の半年前に見学に行き、不動産店からは「3カ月後にもう一度来てください」と言われた。でも、そのおかげで余裕を持って検討することができたと思う。時には夫婦喧嘩もしながら話し合い、満足いく結果にたどり着いた。忙しい「日経DUAL」読者がもし海外に居を移すことになるのなら、やはりできるだけ時間に余裕を持って家を探すことをオススメしたい。

 夫のバンコクでの仕事はカレンダー通りで土日が休みだ。土日が休みの学校の見学はできないが、物件見学はできるので夫にできるだけ多くの学校の物件見学をお願いした。当時、まだ東京で働いていた私は、夫からメールで送られてくる写真と地図、ネット情報を見て検討する日々。毎日「Skype」で相談をしながら数件に絞り、娘と私は強行スケジュールでバンコクへと向かった。

 バンコクの物件は、古いものから新しいものまで様々だ。東京と同じように、戸数が多いタワーマンションもあれば、低層階の小規模マンションもある。

 同じ値段でも、古いマンションは広くて、作りがゆったりしている。リビングが30畳以上、3ベッドルームで200平米以上。それに比べると、私たちが選んだ新しいマンションは狭い。東京よりは広いものの、2ベッドルームで100平米ほどの印象だ。

 一般的に、バンコクのマンションには、プール、ジム、子どもの遊び場などが付いている。専属の三輪タクシー「トゥクトゥク」もあって、最寄りの駅やスーパーまで送ってくれる。なんと、川沿いのマンションには、渡し船まで付いていた!

川沿いの高層マンションには電車の駅へ移動するための専用渡し船が付いていることが多い
川沿いの高層マンションには電車の駅へ移動するための専用渡し船が付いていることが多い