子どもを進学させたい中学のイメージについて、3つのグループをさらに男女に分けて数字を見てみました。

 アンケートの結果を見ると、「互いに扶養に入らない共働き世帯」の数字を押し上げているのが女性だということが分かります。

 別の設問で「いつから学習塾に通わせたいですか」という質問もしています。こちらでも「互いに扶養に入らない共働き世帯」の女性は「小学校4年生から通わせたい」という回答が多く見られました。これも中学受験を意識してのことでしょう。

 ここで気になるのは、「互いに扶養に入らない共働き世帯」の男女差です。男性の回答を見ると、「私立・国立中学に進学させたい」という数字はそれほど高くありません。むしろ「妻が働いていない世帯」の男性より少ないほど。

「互いに扶養に入らない共働き世帯の女性の数値が高いのは、きちんと勉強を積み重ねておくことによって生活を支えられる、ということの価値を一番実感しているグループだからだと思います」とアンダンテさん。「男性のほうは、働くということがむしろ自明なので、仮に現在の仕事に就くことに『学歴』などが効いていた場合でも、そのことに切実な『ありがたみ』は感じていないのではないでしょうか」

 ちなみにアンダンテさんの家庭では「夫婦とも中学受験を考えていたので、その部分については、夫婦の意見のズレというのはありませんでした」とのこと。パートナーが進学についてどんな意見を持っているのか。まだ子どもが小さなDUAL世帯も一度、話し合う機会を持ってみてはいかがでしょう。

(文/日経DUAL編集部 大谷真幸)