父親の育児参加促進のために早くから政府を巻き込んで活動してきたNPO法人ファザーリング・ジャパン。前代表で創設者の安藤哲也さんによると、これからの上司は「イクボス」ではなければ生き残れないという。
では、「イクボス」とは一体どんな上司だろうか。日経ビジネスアソシエ2月号「ビジネスパーソン1000人が選んだ 今知りたい必修キーワード150」の「育児・共働き」編の中から、安藤哲也さんインタビューの一部を転載してお届けする。
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「社会を育てる」意識を持たなければ、管理職は変われない
イクボスとは、育児中の社員を部下に持つ管理職のこと。年間10万人の介護離職に歯止めを利かせるためにも、男女ともに家庭生活を大切にしながら働ける環境作りは不可欠。
そのためには企業の風土を作る管理職の意識改革が大事というわけ。イクボスの「イク」は「社会を育てる」の意味もあるのです。
社員の意識改革に本気で取り組み始めた企業も増えてきています。男性育休取得率を40%まで伸ばした花王や、期間に応じて「給料より生活重視の働き方」を選択できるサイボウズは、どちらも社員の離職率が減っています。
イクボスになれば優秀な部下が集まってくる
では、イクボスに必要な条件とは何かと言うと、まず、子育てをしながら仕事を頑張っている部下の事情をよく汲み取って、広い心でフォローする姿勢でしょうね。
小さい子がいると突発的な熱などですぐ呼び出されますが、それを「戦力にならねぇなぁ」なんて言ってちゃ上司失格。