「お前、この年でマジか! しかもデートの場所がスーパーって!?」と吹き出しちゃいましたよ。彼にとって一番ホットな場所は、スーパーなんです(笑)。

 僕自身、何だかほっこり心が温まりました。親が大切にしている「食」という世界を子どもも理解してくれている。同じように大切に思ってくれているのがとてもうれしかったんです。ちょっと誇らしい、とさえ思います。

習い事の代わりに、わが家は料理

 うちは周りの子のように習い事に行かせることもできないし、どこかに頻繁に遊びに連れていったり、絵本を何冊も読んであげたりする時間がない。その分、日常生活の中に遊びや学びを取り入れて、できるだけ子ども達と心豊かな時間を過ごしたいなと思うんです。

 わが家では、子どもたちにもなるべく料理に触れさせてあげるようにしています。「野菜切りたい! 切りたい!」と言ってくるときも、「じゃあ、1回だけきゅうり切ってみよか?」とやらせてあげると、それで満足してそのうち飽きる。まずは一旦聞き入れてみるといいのかなって思います。わがまま言ったときも、拒絶すると余計に反発してきますもんね!

 飽きてすぐにやめてもいい。逆に幼い子どもが最後まで粘り強くやり遂げたら、それはそれで怖いですから(笑)。

 ほんの一回でも野菜を切らせてあげたら、その切る工程は身体で覚えていて、1週間後ぐらいに「こないだ、きゅうり切ったよ~」って本人も自信になっているみたいです。子どもが「自分でやった!」という達成感を少しでも感じられたら、それでいいのかなと思ってます。

 ただ、分刻みのスケジュールでくったくたに疲れているときは、「もう忙しいから、やめて~!」と叫びたいときもあります(笑)。毎回対応するなんてムリです。時には「そっちで遊んでて!!」もアリ!

 こうしなきゃいけない!と思うと、料理って途端につまらなくなるもの。毎日のことだから、楽しめる範囲でやっていきたいですよね。

(ライター/伯耆原良子 写真/鈴木愛子)