慌てて近所のスーパーにインスタントの冷やし中華を買いに行き、食卓に出したら「おいしい、おいしい!」と食べるんですよ。そして、翌日からインスタントを大量に買い込む僕。料理家だけにスーパーの店員さんの目線が気になりましたけどね(笑)。

 それもしばらくしたら食べられなくなって、新しい命綱を探すという毎日……。「食べられる」という単純なことがどれだけありがたいことなのか、身に染みた出来事でしたね。

プライドずたぼろでも子どもの一口に一喜一憂

 子どもがなかなか食べてくれないときも、親としては悩んでしまいますよね。

 わが家は「子どもは食べていたらそれでいい」というルールがあるので、食べてもらわないと土台そのものが崩れてしまう。なので、子どもが食べないときは、あらゆる手を尽くしますよ。

 息子の2歳時のイヤイヤ期にはホトホト参りました。作ったものを食べてくれないって、こんなにつらいんだなと初めて実感しました。一応、その道のプロだけにプライドもずたぼろ……。

 とにかく食べてもらうためにやってみたのは、まず気分を盛り上げること。

 「お~!!今、何食うた? すごいな~!」とまるでお祭り。「さぁ、食おうぜ~!」と口を開けた瞬間に一口入れる。「よっしゃ、食べたか! おいしいやろ~?」ってテンションを上げてなんとか食べさせる、その繰り返し。

 でも、それが通用するのは2、3日。次はどう食べさせよう?って、手を変え、品を変えの毎日でした。

 ある日突然、息子が今まで食べていたものをパッタリ食べなくなったことがありました。