脳は褒められたがっている
うちの夫が特別おだてに乗りやすかったわけではありません。その証拠に、科学的な根拠を紹介しておきましょう。
リハビリには褒めることが有効だというデータがあります。脳は褒められたがっているのです。
カリフォルニア工科大学の研究によると、ある運動の結果褒められると、脳は報酬系が活性化し、その運動をつかさどる部分にドーパミンという神経の成長をうながす物質を送り込みます。するとその部分の神経が発達し、結果として褒められた運動が上達したというのです。
もし「ある行動をとればいいことがあるぞ」ということに脳が気づくと、脳は自分がそのことをより効率よく的確にやれるように自分を変えていくのだそうです。脳はそういう柔らかさを持っているのです。
なお、褒めることによる効果を高めるポイントは、「改善点を具体的に挙げて褒める」「すかさず褒める」の二点となっています。(NHK特集「脳がよみがえる」より2011年9月4日)