毎年、保育園で流行する水ぼうそう。一昨年、息子の通う園ではあっという間に感染が広がり、70人がかかってしまったこともありました。例年は春に流行が多いかと思いますが、2013年は冬に流行しているとの情報も多く聞きます。

 インフルエンザ同様、かかっても軽く済むから、と安易に考えてしまう親が多い病気です。

 でも「知ろう小児医療 守ろう子ども達」の会の小児医療講座で小児科医から「水ぼうそうは日本で毎年約100万人がかかり、約4000人が重症化し入院、約20人が死亡している」と聞いたときには、とても驚きました。

 これまで多くの小児科医から「定期接種化が望ましい」と聞いてきましたが、2013年12月、政府は自治体が行う定期予防接種に加える方針を固めました。ついに、来年秋から定期接種化が始まる予定です。

 今回は、「あかちゃんとこどものクリニック」の院長である田中秀朋先生に水ぼうそうについて詳しく解説をいただきます。

水ぼうそうにかかると保育園には登園できない

<水ぼうそうってどんな病気?>

 半日くらいの間に首や顔、体幹の皮膚に水を持った発疹(水疱)や赤い丘疹(きゅうしん)がたくさん出現し、かゆみを引き起こし、敗れた水疱はかさぶたになります。

 水ぼうそうにかかると1週間くらい登園や登校ができなくなります。感染力が強いために外出なども制限されます。また、空気感染するので、患者がいなくなった後の部屋は数十分間感染力が持続します。つまり人と接触しないのにうつされる可能性があるのです。