◆ママが“姑”になっている
 家事の流儀はそれぞれ。「油物が付いたお皿とそのほかのお皿を一緒に水につけちゃだめ」といった細かいこだわりでお互いに不満を感じるものです。パパがやってくれる家事にいちいちケチをつけるようなことはNG。これでは“お嫁さん”に自分のやり方を押し付ける“姑”と同じです。むしろ、「これ、おいしいね!」と褒めたほうが正解。どうしても気になること、子どもの健康にかかわることなどは、「これってこうらしいよ」と科学的情報や専門家の意見として伝えると効果的です。

◆育児・家事は女の仕事だと思っている
 正面から議論をして考えを変えてもらうという正攻法もアリです。でも、これにはケンカが付き物。事あるごとに粘り強く主張して、だんだんにパパを変えることができたという成功事例もあります。

 「それは無理」と言うママは、パパがよく頑張っている家庭と家族ぐるみのお付き合いをしたり、イクメン関係のメディアやイベントなどへの接触の機会を意図的につくったりして、「家事・育児をパパがやってもいい」という雰囲気を感じてもらう作戦が有効です。「保育園を考える親の会」が開催するイベント「はじめての保育園」もよい機会となるでしょう(毎年、実施時期は異なります)。

 よくあるケースを書いてみましたが、ママとパパの個性によって合うやり方、合わないやり方があると思います。ママはまずパパをよく観察して、どんな気持ちなのか考えてみてください。

最初はママが負担。徐々にパパが借りを返してくれる場合もある

育児・家事分担のコツは寛容さと思いやり
育児・家事分担のコツは寛容さと思いやり

 実際の分担は、ママ・パパの出勤時間、帰宅時間などを念頭に置いて、うまく回る方法を考えます。それぞれの仕事の繁忙の変化、子どもの成長、下の子の誕生などによっても状況はどんどん変わっていきます。その時々の条件に合わせて、柔軟に対応していくという考え方が必要です。

 「最近、夕食は全部パパに作ってもらっている。今、貸しを返してもらっているところ」と笑うベテランママもいます。最初から均等に分担していたわけではないけれど、長い期間をかけてバランスが取れてくるママ&パパも多いようです。