自らも共働き夫婦であり、現在も代表を務める「保育園を考える親の会」で数多くの共働き夫婦に様々なアドバイスを行ってきた普光院亜紀さん。今回は、普光院さんに、共働き子育て世帯に必須の、ママ&パパの協力の仕方を伺いました。

 共働き子育ての最大の鍵は、ママ&パパの協力体制です。

 日ごろの育児・家事の分担はもちろん、子どもが病気のとき、仕事がピンチのときも、ママ&パパがお互いに助け合わなければ、共働き子育て生活を長続きさせるのは難しいでしょう。

 2人で働くのは、「働きたいから」「仕事が面白いから」ということもあるかもしれませんが、「ダブルインカム(共稼ぎ)で家計を安定させて子育てしていこう」ということもあったはず。2人で決めたことを、今一度確認しましょう。そして、その計画を挫折させないための「夫婦共闘体制」がこれから始まると考えていただきたいと思います。

なぜ家事や育児をしてくれないのか、理由を考えてみる

 とはいえ、世の中はまだまだ、「子育てはお母さん主義」が多いのでは? 家事もしかり。積極的にやりたいパパも少しやりにくい雰囲気というのが正直なところ。消極的なパパは世間の風に流されて、ますます消極的になるといった雰囲気があります。

 そんなパパに「イラッ」としているママも多いかもしれませんが、ここは冷静に。

 パパがやる気になれない主な理由を挙げてみました。改めてチェックし、対策を考えてみましょう。

◆やり方が分からない
 優しく教えましょう。教わる気がないパパには、急用を作ってでも「悪いけど、この急ぎの用事をお願いしてもいい?」と頼んで、やり方を説明しましょう。

◆きっかけがつかめない
 ママが手際よくどんどんやっていると、パパは「お任せモード」に入ってしまいます。そんなとき「少しはやってよ!」とママがキレると、パパは不意打ちをくらって、とても不本意。やらなければいけないことが重なって「大変!」というとき、無理に1人でやろうとしないで、「ごめん。こっちやってもらってもいい?」と困り感を出して頼んでみましょう。

◆子どもが「ママがいい」と言う。パパも「ママじゃないとだめ」と思っている
 パパは内心、傷付いています。母乳をあげている期間は、赤ちゃんはどうしても「母の胸」に執着しがちです。それを無理やり引きはがす必要はありませんが、子どもの「ママがいい」には、パパとのスキンシップを増やすことで変化するものもあります。パパに抱っこしてもらったり、パパ1人で面倒を見る時間を少しずつ増やしたりしてみてください。子どもの「パパが好き」サインを見つけたら、どんどん伝えて、パパに自信をもってもらいましょう。

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