会社の規模にもよりますが、可能な範囲で上層部との接点を持っておくことは、キャリア構築において有効だと思います。新たな事業計画が持ち上がった際に自分のことを思い出してもらえるようにしておくと、思わぬチャンスが巡ってくるかもしれません。貴重な経験を積んで、社内での自分の価値を高めれば、出産後も「必要とされる」人材になれるはずです

「育児サポート体制」を整え、働ける環境とやる気をアピール

 結婚あるいは出産前から自分のキャリアビジョンを上司や人事部に伝えておけば、会社側もそれをふまえた配属部署や担当業務を検討してくれる可能性が高まる――それが、「産休後に第一線に復帰」を目指すための第一段階。では、第二段階として、出産が近づいた時期に行なうべきこととは何でしょうか。

 育休を終えて仕事に復帰する際、「以前と同じように第一線で働きたいです!」と訴えても、会社側はやはり不安を抱くものです。「そうは言っても、育児と仕事の両立は大変なのでは…」と思われ、責任ある役割を与えることを躊躇される可能性も大。そうした会社側の懸念を払拭するために、育児サポート体制をしっかりと整えておき、会社に伝えることが大切です。「家族からこんな支援を受けられる」「こんな育児サービスを利用する」といったプランをなるべく具体化し、会社側を納得させられるようにしておく必要があります。

 ただし、万全の体制を整えたつもりでも、予期せぬアクシデントも起こります。「近くの保育所が定員いっぱいで利用できない」「子どもを預かってくれるはずの親が病気になってしまった」「育児を分担する夫が転勤で単身赴任になってしまった」といったことはありがち。働くママ&パパの先輩たちに相談するなどして起こり得るリスクを想定し、二重三重に対策を考えておくといいでしょう。