1日あたりの家事時間、パパは10数分、ママは207分!

 総務省の「平成23年社会生活基本調査」によると、共働き家庭において1日当たり(月~日までの合計を7で割った)炊事、掃除、洗濯などの家事に費やす時間は、男性は子どもの有無に関わらず十数分であるのに対し、女性は子どもがいない場合は150分、子どもがいる場合は207分となっている。

(出所)総務省「平成23年社会生活基本調査」
(出所)総務省「平成23年社会生活基本調査」

 共働きであっても女性が家事の大半を負担しており、子どもがいる場合はより家事の負担が大きいことがうかがえる。最近は「イクメン」の増加により、育児に対する夫の積極的な参加が見られるものの、家事については、共働きのママは未だその大半を担っているのだ(上グラフ参照)。

 最近は、食器洗浄機、乾燥機能付き洗濯機、ロボット掃除機など、家事の省力化が期待できる電化製品が増え、活用する世帯も増加している。私自身もこうした電化製品には相当助けられているが、統計的に見ると、平成3年時点からの働く女性の家事時間は減少傾向にはあるものの、大きな削減には至っていないこともうかがえる(下グラフ参照)。

(出所)総務省「平成23年社会生活基本調査」、「平成18年社会生活基本調査」、「平成13年社会生活基本調査」、「平成8年社会生活基本調査」、「平成3年社会生活基本調査」
(出所)総務省「平成23年社会生活基本調査」、「平成18年社会生活基本調査」、「平成13年社会生活基本調査」、「平成8年社会生活基本調査」、「平成3年社会生活基本調査」

無償労働でダントツ1位の「家事」。金額換算すると約88兆6千億円!

 また、2013年6月に公表された内閣府の推計でも、家事や買い物、育児、ボランティアなどに充てられた無償労働を金額に換算すると、2011年は過去最高額の約138兆5千億円に上るとされた。

 無償労働の中で家事全般が最も高く約88兆6千億円で、買い物(約27兆2千億円)、育児(約14兆8千億円)、介護(約3兆4千億円)を大きく上回った。このことからもいかに家事に時間と労力が費やされているかが分かる。

 働くママのことに話を戻そう。