入ってみると大きな窓で明るい園内は、壁や棚が白で統一され、清潔な印象。赤ちゃんがつかまり立ちするくらいの高さまでは、壁は同じく白のクッション素材になっており、コンセントなどもすべて上に設置されて安全の配慮もされている。おしゃれな親子カフェに入ったような感覚さえ覚える。大きなマンションの1階にあり、認可外保育園らしくスペースは限られていたが、可動式の壁で3部屋に分けられ、行事や運動など必要な時には開けて広く使っていた。

園内は白で統一。華美な装飾やイラストの飾りなどはあえてしない
園内は白で統一。華美な装飾やイラストの飾りなどはあえてしない

まだ歩かない乳児は、安全も兼ねて別室が用意されている。乳児には、より多くのスタッフがつき、ケアしている
まだ歩かない乳児は、安全も兼ねて別室が用意されている。乳児には、より多くのスタッフがつき、ケアしている

 「壁や棚を白くしたのは明るい印象を与えると共に、子どもの自由な発想を妨げないためにも色やキャラクターが多いのは好ましくないと思ったからです。開園が東日本大震災の直後だったので、まずは安全第一に考えました。設備はもちろん、食事もすべて産地を選び、水道水も使用していません。限られたスペースでも子どもが過ごしやすいように、一つひとつこだわって選んできました」と、園長の山崎亜美さん。

 2011年12月に開園したこの園の準備段階から、何度も経営者と話し合い、子どもが安全に楽しく過ごせる設備を練ってきたと話す。

 生後1カ月から就学前まで受け入れており、現在は50名程度在籍し、月極・一時預けの園児で1日40人程度が登園して来る。

 取材に訪れたのは、ちょうど午睡の時間。0歳の部屋では、さすがに起きている子、寝ている子、泣いている子とそれぞれだったが、4人ほどの0歳児に先生が2人付いてあやしていた。奥の部屋では2~4歳くらいの子を中心に25人くらいがお昼寝中。電気が明るくついた部屋で子どもたちがぐっすり眠っていた。CDプレーヤーからはオルゴールの音楽が流れ続けており、その子どもたちの脇を保育士たちが忙しく歩き回る。

園内では、オリジナルのTシャツを着る。工作やお散歩で汚れても、園で洗濯してくれるので安心
園内では、オリジナルのTシャツを着る。工作やお散歩で汚れても、園で洗濯してくれるので安心

多くのスタッフがいるからこそ提供できる充実のサービス

 よく見ていると、保育士が定期的に子どもの布団を回り、呼吸のチェックをし、うつぶせになりそうな子どもがいたら起こさないように体勢を変えていた。これも、忘れずに5分おきに行えるようにちゃんとタイマーがセットされ、紙に記入しながら行っていく。お揃いの布団のカバーには、一人ひとりの名前も大きく入っている。

お昼寝は、園に備え付けのお揃いの布団と毛布を使用。シーツは購入するが、保育園で洗濯してくれる。お昼寝中も、スタッフが定期的にうつぶせ寝や呼吸をチェックに回る
お昼寝は、園に備え付けのお揃いの布団と毛布を使用。シーツは購入するが、保育園で洗濯してくれる。お昼寝中も、スタッフが定期的にうつぶせ寝や呼吸をチェックに回る