毎朝、自分の身支度を整えながら、眠くて不機嫌な子どもを着替えさせてご飯を食べさせ、慌てて連絡帳を書いて、保育園の荷物を揃える。メイクをきちんと仕上げられたか鏡も見れないうちに、子どもをせかして保育園へ連れて行く。
入園準備は不要、送り迎えも手ぶらで
共働き家庭のそんな慌ただしい朝が、もっと穏やかに過ごせるような保育園がある。洋服やタオルを買い揃えたり、名前を付けたりといった面倒な入園準備は一切不要。毎日持っていく荷物も一切いらず、手ぶらで子どもを送り届け、お迎え時も手ぶらで帰れる。働く親のことを考えた様々なサービスを提供している、新しい考え方の保育園が誕生した。それが、今回取材をした東京・品川の「まほうの保育園」だ。
まず、入園時には3万1500円の「ご入園セット」を購入する。これには、強化磁器の食器セットとカトラリー、園のロゴ入りTシャツ5枚(半袖、長袖)、体温計、シーツ、午睡用バスタオル、園外活動用の帽子、歯ブラシ、そして名前シールが入っている。この名前シールは、すべて園で付けてくれるので、親が手を煩わせる必要はない。これらはすべて園で児童別に保管され、洗濯もしてくれる。それ以外に、パンツ、肌着、ズボン、靴、靴下なども毎日の保育に必要だが、これらは入園時に渡しておけば、同様に園で保管・洗濯しておいてくれるので、毎日の送迎荷物も一切ないというわけだ。オムツも親が指定したメーカーのものを使用してくれる。これらの服やオムツも、別途セットで園から購入することもできる。
ほかにも、自宅や駅など希望の場所への送迎サービス、宅急便の受け取り・配送サービス、買い物代行、子どもの入浴、洗濯代行など、充実したラインナップが揃う。当日の急な延長保育ももちろんOKで、夕食も手配してくれる上、割増料金も取らない。さらには、年に1回は記念日サービスがあり、5時間まで無料で子どもを預かってくれるという。
たまにしか会わないのに高額なベビーシッターに預けて泣かれるよりは、日々通う保育園に夜まで預けて夕飯・入浴もお願いでき、気も軽く夫婦で記念日ディナーにも繰り出せるのだ。
ちなみに平日は午前7時~午後10時、土日祝日も開園(午前8時~午後7時)している。月極め以外に一時保育も行っており、品川というターミナル駅から近いこともあって地方から出張で来る親が急遽預けるということも多いのだそうだ。
親に手厚く、子どもにきめ細かく
親目線のサービスが充実している一方で、子どもたちへの目線はどうなのだろうかと、子どもを持つ親としては気になっていた。こんな至れり尽くせりの保育園の内側を見てみたくて、実際に園の中まで取材した。
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