出張が多く、帰りも遅い夫に
うまくお願いできなかった…

S・Iさん(愛知県在住)

 夫はもともと月に1~2度、2~3泊程度の出張があり、それ以外の日も帰りが夜10時を過ぎることもしばしば。妊娠中は特に不自由もなく、食事も私の分だけ用意すればいいのでさほど困りはしませんでしたが、「このままで大丈夫だろうか」という不安はありました。

 臨月を迎え、頼れる家族が近くにいないため、「夫が出張中に破水したらどうしよう」とドキドキする日々。結局、夫の出張前夜に破水し、夫とともに病院へ。無事に出産することができ、ほっと胸をなでおろしました。

 そんな夫も産後1カ月間は、定時に帰宅して家事をこなしてくれるようになりました。食事作りも頑張ってくれたのですが、おかずがサラダだけなど品数が少なかったので、途中からは私が自分で作るように。生後2カ月から、再び夫が出張に行くようになり、私が一人で家事も育児もこなす日々に戻りました。

 真冬のお風呂は寒く、子どもをバウンサーに固定し、先に自分の体を洗ってから裸で子どもを連れに行き、子どもをお風呂に入れる。お風呂から上がる時は自分は裸で子どもの着替えを済ませてから、自分の着替えをする。たまたま家がデザイナーズマンションで、お風呂から部屋が見える構造だったので、待たせている間も子どもの様子を確認できて救われました。

 子どもが体調不良の時に、相談する相手がおらず、どう判断していいか分からなくて困ったことも何度もありました。例えば、子どものお腹の調子が、ゆるいのかゆるくないが分からず、困ったら小児科に電話して聞いて、慌てて病院に連れて行ったことも。一人で悩むことが多く、なんとか乗り切ったという感じです。夫が「イクメン」になってくれれば助かるのですが、仕事の都合でそれもどうしようもなく…。

 自分の不安や夫に手伝ってほしいことを、責め口調ではなく、うまい言い方で相談したり、お願いすることができていればもっと良い関係構築ができていたかもしれない、と反省しています。

(取材・文/西山美紀)