自転車のことなら何でも聞ける“かかりつけ店”を探そう

■自転車安全整備士のいる店を見つけておく
 購入するお店の選び方も大事です。主な販売店には、町の自転車屋や家電量販店、大型小売店があります。北方さんは、「自転車安全整備士のいるお店で購入すること」を勧めます。

 「自転車安全整備士」とは、自転車の点検整備、また安全に利用するための専門的技能を持つ有資格者のこと。これを取得するには、点検整備等の実務経験2年以上の社会人を対象に行われる「自転車安全整備技能検定」に合格する必要があります。

 この有資格者は、つまり自転車を安全な状態で、安心して乗り続けられるように管理・修理を任せることのできるプロ。自転車は「買ったら終わり」ではありません。タイヤがパンクしたり、子どもの成長に合わせて座席を付け替えるなど、購入後も長くメンテナンスし続けることが必要になります。常に頼れる存在として、有資格者のいるお店で購入することをお薦めします。

■自宅近辺で「かかりつけ店」を見つけよう
 自転車安全整備士がいる店を見つけるには、まず「自転車安全整備店」の看板を目印にするとよいでしょう。この看板は、店に自転車安全整備士がいることに加えて、「点検整備のために必要な工具や検査器具等が備え付けられていること」など、自転車の高い安全性を守るために必要な条件を満たした店舗の証となります。時間がある育休中のうちに、自宅周辺の店などを散歩がてら見つけておくと、万が一のときでも慌てずに済むでしょう。

 自転車安全整備店以外にも、自転車安全整備士がいる店もあります。これは、実際に店の人に聞くのが早道。できればママとパパ一緒に何件かまわり、店員と話してみましょう。自転車について、プロならではの有益な情報を得られるかもしれません。ネット通販で自転車を購入する場合も、アフターサービスやメンテナンスを考慮すると、自宅から近い場所にかかりつけの自転車店を見つけておくと安心です。

○「自転車安全整備店一覧」(公益財団法人日本交通管理技術協会)

(取材・文/高梨莉己、撮影/鈴木愛子)