では、非電動と電動ではどちらがいいのか。北方さんは「それは断言できません」と言います。

 「ラクに漕げる電動は子育て世帯にとっては強い味方。でも、一度、充電が切れてしまうとかえって普通の自転車よりも重く、操作が難しくなります。また、踏み込んだ瞬間にいきなり加速するので、乗った初日、不慣れなためにケガをしてしまったり、信号待ちの時に間違って踏み込んで車道に飛び出し、車とぶつかってしまうという例もあるそうです」

 何歳の子どもを何人乗せて、どういうシチュエーションで乗ることが多いか、自転車で通る道路環境はどうか……とシミュレーションすることが大切です。

 平日の朝夕は保育園の行き帰りに使うのがメーンですが、長い目で見ると休日の習い事の送迎、買い物先への移動などにも使うことが増えてくるはず。

 子どもだけではなく重い荷物もたくさん乗せて、坂道を移動することが多いなら電動。

 行き先までの距離はあるけれど、平坦な道が大半ならば非電動でもいいのかもしれません。

 さまざまな要因を総合的に考慮して判断することが必要です。もしかすると、電動・非電動の併用が最善策である場合もあるかもしれません。

店頭での売れ行きの主流は電動アシスト自転車

 ビックカメラ有楽町店のスポーツコーナー高橋大地さんは「普段の行動エリアに坂道が多いかどうか、その移動に自転車をよく使うかどうかによって、電動・非電動を見極めるのが良い」と言います。「ただ、子どもを2人乗せるのなら電動の方が総合的に安定していると言えます。当店では安全性を考慮したうえでも、電動アシスト自転車をお薦めしています。実際の売り上げの主流も電動です」と話します。

 次ページでは、ビックカメラ有楽町店の「子ども乗せ電動アシスト自転車 売れ筋ベスト5」を紹介します。4位以外には小径車タイプがランクインしています。