また、年度の途中から、週1回の塾を2回に増やして国語と社会の授業も受けるようにしました。元々社会に興味があって、歴史漫画やら子ども新聞やらを熟読するような子なら不要かもしれませんが、はなひめの場合、あまり興味がないようだったので、ベースがまったくないと苦労するかなと思ったからです。少なくとも、都道府県名を覚え、各地の気候の大雑把な特徴などは知っておくとよいと思います。

「疲れない中学受験」のため早めの準備

 そのように「ぬるい」塾生活を送るという布石を打っておいたため、はなひめの日能研生活の立ち上がりはこじろうよりはるかにスムーズでした。くどいようですが、早めに手を打っておくことは、あまり到達地点の高さには関係ありません。しかし、後の塾生活の中で、ややゆとりを持って見守ることができるというのは、親子関係や、自立的・自律的に勉強に向かう成長などに微妙な影響をもたらします。

 つまり「疲れない中学受験」「先へつながる中学受験」のためには、早めの準備をする価値もあったと思うのです。ただし、熱意が分散したこともあって、はなひめの「バレーボール」はこじろうの「和太鼓」ほどの盛り上がりはなく、上達もさほどではありませんでした。

結局のところ、

・4年から受験塾
・4年では少し準備をして、5年から受験塾
・5年から受験塾

 は、それぞれメリットとデメリットがありますが、いずれも可能で、到達点にさほどの違いはありません。案外、中学受験の道筋というのは幅があるもので、いずれを辿(たど)っても、最終的には本人なりのポテンシャルの近くに落ち着くというのは、頭に置いておくほうがよいです。つい、バリバリと前倒しで準備して、ばっちりの成果を期待してしまうのがワーキングマザーのサガだったりしますが、子育てはなかなか、仕事のようにはいきませんから。