では、気分がふさぎがちなとき、どんな対処をすればいいのでしょうか?

 あまりにも落ち込んで、何をする気力も湧かない、毎日メソメソしてばかり……という人には、妊娠中でも使えるような弱い精神安定剤が無いわけではありません。でも、それよりももっと簡単にできて確実な方法があります。

「不安」や「孤独」をとにかく誰かに話す

 それは、自分の感じている「不安」や「孤独」な気持ちを身近な人に話すことです。自分の気持ちを声に出すだけで、ネガティブな気持ちや考えを自分の内面から出すことができますし、自分がこう感じていたんだ、ということに気付くことができます。

 「話す」ことで「離す」「放す」「手放す」ことができる、というのは心理学やカウンセリングの世界でよく言われることです。モヤモヤして実体がないからこそ、その感情にとらわれがちになってしまいます。身近な家族に安心して話ができると一番いいのですが、夫や親に言っても説教されそうで……という方は、保健センターの保健師さん、コールセンターの相談員さん、会社の先輩ママなど、もっと広い視野で探すといいかもしれません。

 また、自分の気持ちを癒やす方法・ストレス解消法をリストアップしてみると、それだけで気持ちが少し明るくなるということもあります。私が以前受講した「ママのイキイキ応援プログラム(通称ママイキ)」というセミナーでは、次のような方法を紹介していました。

 例えば、「24時間を自由に使えて、お金も時間も何も心配ないとしたら?」という状況を妄想してみるのです。

・誰にも邪魔されずにショッピング
・世界一周クルーズ旅行
・前から行きたかったアーティストのコンサートに行く

 それから、それから……と色々な想像を書き留めておきます。