「保活の第一歩は情報集め」ということを、こちらで解説しました。集めた情報の中から、通えそうな保育園をリストアップするところまではOKですか? リストができたら、候補に挙げた保育園に見学に行ってみましょう。

わが子が愛されて安心して過ごせる環境を見極めるのが、親の役割

 保育園はわが子が一日の大半を過ごす施設です。「赤ちゃんのころの記憶なんてないから、そんなに気にしなくていいんじゃない?」と思ったら大間違い。

 赤ちゃんの発達について調べた研究では、この時期の環境、特に養育者(親や保育者)との関係は、子どもの心身の発達に大きな影響を与えることが分かりました。また、怖い話ですが、保育施設での大ケガや死亡事故も時々起こっています。赤ちゃんにとっては、愛されて安心して安全に過ごす環境が、食事と同じくらい大切なのです。

 どんな保育者が保育してくれるのか、子どもたちは安心して過ごしているか、ホームページやパンフレットを読むだけでは分かりません。認可保育園も認可外保育園も、ぜひ実際に保育の現場を見てほしいと思います。

 「でも、こんなに待機児童が多くては、せっかく見学しても入りたい園を好きに選ぶことは難しいのでは?」と思う人もいるでしょう。確かに、待機児童の多い地域では真剣に考えて選んでも、その園に入れるとは限りません。それでも、認可保育園は入園申請のときに希望順位を決めなくてはならないし、認可外保育園の場合は質の差が大きく、様々な施設がありますので、やはり「選ぶ」姿勢は必要です。

 認可保育園の「合否発表」のときには、その場でどうするか選択を迫られるような事態になることもあります。例えば、市役所から電話がかかってきて「遠い認可なら入れますがどうしますか?」と言われたり、認可外保育園から「今即決してもらえるなら、入園できます」と言われたりするケースもあるのです。そんなときに慌てないように、希望順位ははっきりさせておきましょう。

見学は事前に電話で申し込むのがルール

 アポなし、飛び込みの見学はNGです。保育園は子どもが生活している場ですので、園の側はセキュリティや衛生、子どもの生活の安定にも配慮して見学者の受け入れを行っています。必ず前もって電話で「今度、入園申し込みをする予定の者ですが、見学にうかがってもよろしいでしょうか」とお願いしましょう。