こんにちは。料理研究家の武蔵裕子です。

 ぐっと冷え込んできて、スープの恋しい季節ですね。夕飯はもちろん、朝ごはんのときにスープがあるかどうかで食卓の華やぎもずいぶん変わります。

 なんといってもスープなら野菜をたっぷり入れられる。だから子どもにはスープを食べさせたい、でも、食事の支度で手一杯で、「あとスープ一つ」を作る心の余裕がどうしてもないこと、あるものです。

 だからといってスープをたっぷり作り置きすればいいかというと、それも難しい。味噌汁や牛乳を入れたポタージュをお鍋に入れたまま一晩おくのは傷みそうで心配だし、冷蔵庫に入れておくのも面倒です。

 そんなときに私がぜひお薦めしたいのが、「スープのもとになるおかず」作りです!そのプロセスはたった2つ。

(1)まずは「スープのもとに変身する賢いおかず」を作る
 作りたてをその日の料理の一品(おかず)としていただきます。

 なめらかにマッシュしたサツマイモ、ガーリックで煮詰めたトマト、ラタトゥイユやキャベツとベーコンの炒めものなど。いずれも肉料理や魚料理、オムレツなどのつけあわせにぴったり。

 例えば、「白菜と豚バラ肉のくたくた炒め」はメインのおかずにもなります。もちろん、これらは翌日の「スープのもと」にもなるので、ふだんの倍量で作っておくのが唯一のコツです。

 そして、次ページでこのメインおかずがスープに変身します。