チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。子どもたちとの関わりは、幼稚園教諭として働き始めてから早25年。これまで接してきた子どもは6000人以上、その保護者や家族との接点は4000以上になります。

 事業所内託児施設の立ち上げや運営に携わったり、メキシコからやってきたお仕事体験テーマパーク「キッザニア」のプログラム監修のお手伝いをしたり、そして私が運営している幼児教室……と、その出会いは今も増え続けています。

 たくさんの出会いが、たくさんの気づきを与えてくれました。子どもの成長に関わるシーンは社会のなかに山ほどあります。そしてたくさんの人が子どもたちに接しています。

 キッザニアでの体験は、子どもを社会と繋ぐ足がかりになり、事業所内託児の実現は、働くパパやママの応援に繋がっています。「親子」「夫婦」「家族」……それらはすべて社会と繋がっているのです。

 19年続けている幼児教室では、家族が育ち合うことを目標にオリジナルプログラムを行っています。子どもも親も、ときに苦悩しながら、いろんなハードルを乗り越えて成長していきます。家族が力を合わせて前に進む姿を見ていると、子育てや人生は千差万別、完璧なスタイルなんてないんだ!と強く感じます。

 子どもも、親も、みんなが「その人らしく」生きることを応援していきたい。このコラムでは、4000以上の家族との出会いの経験をもとに、特に共働きのパパやママに知ってもらいたいことをお伝えしていきたいと思っています。

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 とある午後、ママたちのお迎えを待っていた子どもたちに挨拶をしていると、「先生、それちょうだい!」と、一人の3歳の女の子が私のネックレスを指していました。