これを「非喫煙優良体割引」とか「非喫煙健康体割引」と言います。保険料が安くなる理由は、タバコを吸わなければ死亡する確率が下がる事は過去の統計データから明白だからです。

 例えば2013年12月から発売されるチューリッヒ生命の「定期保険プレミアム」という商品があります。この生命保険では3000万円の保障を35歳の男性が受ける場合、通常9510円の所、非喫煙優良体型では5880円と、約38%も値引かれます(保障期間と保険料の払込期間が60歳までの場合)。25年間の差額を計算すると約109万円とかなりの額です。

 タバコを吸わなければ、タバコの代金はもちろん、保険料や将来の医療費まで減らせるのですから、健康とお金の関係は非常に深いと言えます。

資産運用だけに頼ろうとするとリスクが高くなる

 以前来店されたお客様で、収入・資産とも非常に多く、マネーリテラシーも非常に高い方がいらっしゃいました。

 さほどアドバイスが必要な方には思えませんがでしたが、それでも将来が不安だと言います。特に財政破綻について心配されているようでした。

 このお客様は、今の時点では健康面では問題が無いようでしたが、お酒とタバコはどちらも好きという事でした。

 そこで私は、「非常事態でも、健康で元気に働くことができれば生きて行くことはできるはず。何でもかんでも資産運用だけで対処しようするのは間違っているし、かえってリスクが高くなる。稼ぐ力の強い人であれば財政が破たんした後も働いて収入を得ることは十分可能では?」と説明しました(だめなFPはここぞとばかりに金融商品を売り込みますのでご注意を)。

 資産運用や保険加入などで「今できること」はしっかりやりつつ、非常時に対処できるように健康でいる……。こう考えれば、やはり健康の維持が一番と言えるのではないでしょうか。

 タバコを吸わない事は健康管理の第一歩です。お金の心配をするならばまずは禁煙から、とアドバイスしたいと思います。