いま、親が子どもにスマホを買い与える理由のひとつがゲームです。親自身の用事を済ませたいときに、子どもにゲームを与えれば静かになりますよね。その効果を狙っているのです。
子ども用ケータイでもゲームがありますが、数が限られているので、子どもはすぐに飽きてしまう。だが、スマホだと、アプリストア内に無限と言ってよいほど大量のゲームがあります。子どもを遊ばせるツールとしても便利なのです。
――親は、遊び道具として、子どもにスマホを買い与えている状況なのでしょうか。
藤川 連絡ツールとして子どもにスマホや携帯電話を持たせるニーズも高いですよ。
例えば、東日本大震災以降には、小学生の携帯電話の所有率が増加しました。2011年度は20.3%だったのが、2012年度には27.5%に跳ね上がっています。
震災のとき、首都圏の多くの人は電話やケータイメールがつながらず、連絡が取れませんでした。ですが、ネットには接続できて、Twitterでやり取りができたことを思い出してください。
現在、Twitterよりも身近なのは、メッセージアプリのLINEです。「災害時のとき、電話は通じなくてもLINEで連絡が取れる」と親が必要性を感じようになれば、LINEアプリが使えるスマホを持たせる家庭は今後増えるのではないでしょうか。
ネットいじめは、LINEが舞台になっている
――小学生の頃からスマホを利用していると、子どもの発育や生活に悪影響が出てこないでしょうか。