差が大きい「理想」と「現実」
こちらも男性から。
Q1の数字と比べると、どのグループの夫も「今よりももっと子育てを負担しなくてはいけない」と思っていることがわかります。現実と理想の差が最も大きいのは「妻が働いていない世帯」の男性。現在の自分の分担率は「23%」ですが、理想は「33%」。「もっと協力しなければ」と考えている人は多いようです。
次に女性を見てみましょう。
こちらも「もっと夫に協力してほしい」と考えているのがわかります。特に「互いに扶養に入らない共働き世帯」の女性は「夫の分担は43%が理想」という回答になりました。Q2でたずねた夫の分担率の現状が「27%」であることを考えると、理想と現実の差がかなり離れていることが見えてきます。
小学生になっても分担は必要
さらに同じ質問を、子どもの年代ごとに分析してみます。
子どもが小学生になっても、妻が求める夫の協力への期待値は低くならないことがわかります。「互いに扶養に入らない共働き世帯」にいたっては、「子どもが小学生」のときの数値が、全体で最も高い「44%」。「小学生になれば手が離れるから、育児も手伝わなくていい」と思っている夫がいたら、それは勘違いのようです。宿題や習い事、受験など、乳幼児とは違う子育てに対するお互いの協力がまだまだ必要だということがわかります。
考えてみれば、子どもが小学生になったからといって、夫婦どちらか片方の負担が減るはずがないですよね。小学生の子どもを持つ共働きの夫として、個人的に反省しています。
次回は、それぞれのグループで、具体的にどんな育児を分担しているかを見てみます。
(文/日経DUAL編集部 大谷真幸)