「妻が育休中の共働き夫」は、なぜハッピーなのか?
生活への満足度が全体で最も高かったのは、7.57点の「共働き夫(子どもが入園前)」でした。このグループは「配偶者への満足度」の質問においても最高スコア8.25点を付けていますので、“日本で最もハッピーな夫”と言えるかもしれません。子どももでき、職場復帰して世帯収入をキープしてくれる妻に感謝していることが、高い満足度につながっていると考えられます。さらに「子どもが入園前」というところにもポイントはあります。入園前ということは妻が育休中。家事育児はほとんど自分はしなくていいですし、シビアな「保活(保育園入園活動)」も平日の昼間に動ける妻がほとんど担当します。つまり、「収入も、育児も、いいとこ取り」のポジションが「妻が育休中の共働き夫」といえるのです。
しかし着目しなければならないのは、共働き夫婦だったらいつでも暮らしに満足しているかというと、そうではない点です。特に共働き夫は、ライフステージが進むに連れて満足度が徐々に下がり、子どもが小学生になると男性最下位にまで下がります。子どもが10歳近くになると、パパは40代になっていることが多く、まさに働き盛り、出世盛り。そのときに共働き夫婦であることで、仕事と教育の両立に悩む姿が思い浮かばれます。このあたりは今後の日経DUALでさらに深堀調査をしていきたいテーマです。
もう一つ見落とせないのは、「夫の扶養に入りながら働く妻(子どもが幼稚園)」の満足度が全体最下位であることです。夫の扶養に入っているので家事育児はほとんど妻がしている。しかし仕事と家事の両立という意味では、扶養に入らぬ共働き妻と同様のつらさを抱えています。日経DUALでは、正社員に限らず、契約社員やアルバイトで働くママにも役立つ時短家事術、夫婦円満術も特集していきます。
さて子育て中の共働き夫婦にとって、家事育児の夫婦分担はどの家庭でも問題(ときに紛争)になるトピックです。しかし、幾多のトラブルを乗り越えて共働きを続けられているのはなぜなのでしょうか。ズバリ その「支え」を聞いてみました。
夫は「妻の支え」、 妻は「自分の頑張り」も評価
男女ともに1位だったのは「パートナーの支え」で約65%。心温まる結果となり日経DUAL編集部としてはホッと胸をなでおろしました。しかし第2位を見ると男女の差が大きく出ています。