(前回「妻が消えた…」のあらすじ)山崎光平さん(30歳・仮名)は、大手食品メーカーの研究職。同じ会社で働く同期の妻(27歳)と、2歳半になる息子がいる。妻が1年間の育児休暇を終え、時短勤務で職場復帰して半年後、「家庭を顧みない夫に爆発し、妻がプチ家出をする」という事件が勃発。「このままではいけない」と痛感した山崎さんは、生活リズムを一変させる決意をする――。

勉強会で出会った本が働き方見直しのヒントに

 決意したとはいえ、どのように生活リズムを考え、組み立てればいいのだろう?と悩んだ山崎さん。そのときたまたまタイミングよく出会った、コーチングのプロの著書がしっくりきたという。

 「実は当時、飲み会やバンドの練習のほかに、自らの視野を広げるために社外の勉強会にも積極的に参加していまして…。そこで題材に挙がった書籍でした。本にはさまざまなことが書かれていましたが、『家族を放って仕事で成功しても人生はつまらない』とあった。まさにそうだ! と腹落ちしたんです。その日は遅くまで『今の仕事は本当に夜遅くまでやらなければならないものなのか?』と自問自答しました」

 そして、自分の仕事内容をじっくり、体系立てて考えてみた。

 研究職の仕事は、実験内容とその結果の解析がメインで、その内容次第で次の行動を決めることが多い。思い付きで「じゃあこれも調べてみよう」と動くことも多々あり、ある意味、行き当たりばったりで取り組んでいたことに気づいた。だからこそ、だらだらと時間ばかりかかっていたのではないか、事前に準備できることもあるのではないか、と考えた。

 「自分はそれまでは、どちらかというと頭で考えるより先に手を動かすという『直感タイプ』の研究者でした。でも、業務を効率化するには、180度やり方を変えるべきだと決断。どんな仕事に臨む際も『先々まで考え、事前にプランニングする』ことを徹底しました」

 具体的には、全ての業務を重要度・緊急度の4象限マトリクスで分け、『緊急ではないけれど重要なこと』に出来る限り時間を割けるよう時間配分を決めた。一番時間がかかっていた実験については、あらかじめ結果を何パターンも想定し、事前リサーチを行って「この結果が出たら、こう行動しよう」と決めてから臨むことで、やるべきことを明確化し、ムダな動きをなくしたという。

 「これにより、自分でも驚くほど業務時間が短縮できたんです」

午前3時に起床、家族が起きるまでの3時間は「考える時間」

 現在の山崎さんの勤務時間は、「9時出社、18時退社」の約8時間。もちろん、たまには残業をすることもあるし、会社の飲み会に顔を出すこともあるが、基本的にはこの時間を守るようにしている。

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  • 勤務時間は減ったが成果はむしろ上がった
  • 「イクメン」を意識することない

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