わが家に中学受験生がいたときの、たとえば、子どもが学校のあと塾に行くことになっている日。

 私は会社にいるので、子どもが一人で

 ・学校の宿題くらいは(なるべく)済ませて
 ・お弁当をかばんに入れて
 ・塾に間に合うように家を出る

 ということをする必要があります。これを間違いなくできるかどうか……特に、塾の通い始めのころは非常に心配ですけど、大小さまざまな(笑)失敗を繰り返しながら、本人も(親も)学んで、だんだんスムーズになっていきます。なんなら最初のうちは塾に通う練習と思えばいいんです。助走期間です。

 学校の宿題が済んでいなかったら、困りましたね……。塾から帰るともう夜遅くて、これから宿題をやっていると寝るのが遅くなってしまいます。いっそ、さっと寝て朝は少し早く起きて、学校に行く前に宿題をやってもらいましょうか。

 お弁当は、忘れて行ったこともありますが、予備のお金を入れておけばコンビニでおにぎりを買ったりしてなんとかなります。寂しく残されたお弁当は、家にいる人で食べちゃいましょう。

 塾に間に合わない! そんなこともけっこうありました。確かにもったいないのですが、大勢に影響ありません。なんなら、聞いてなかった分はノートのコピーでももらって補いましょう。

 大概のことは、なんとかなるものです。失敗しちゃったけど、なんとかなった。それもよい経験です。

 生活上のそういった細々したことは、お子さんの成長、習熟に伴って解決されていきます。

 最後まで悩むのは、親がどこまで勉強に関わるかというような、中身のことになります。

 そのとき、勉強を見てやれる時間が少ないことが気になってしまうこともあると思いますが、何も、親がべったり張り付いていることが吉と出るとは限りません。仕事という条件があるために、強制的にある程度の距離が取れるというのは、よい面もあります。

 勉強は、その取っかかりを誰かに教えてもらうことは有益ですが、結局最後は自分ひとりで考えて、定着させるステップを踏まないと身に付きません。ずっと先生か親がいる、いすぎるというのも定着を阻害することがあるのです。ひとりで演習をする時間があって、その確認を一緒に見てやるくらいが、「ほどほど」のところだったりします。

 のめりこみすぎずに、時に一歩引いて、何が必要なのかを冷静に見分けつつ、「ツボ」をサポートしていくようにすればかえって結果はよいかもしれません。

 勉強を進めていく上では、スケジューリングや、効率よい勉強の仕方が必要です。その点では、せわしない共働き生活で培ったスキルを生かせば、うまく軌道に乗せてやることができるでしょう。

 また、中学受験生活、受験本番、そして合格後の生活にもお金がかかります。ダブルインカムはやっぱり強いです。

 困りごとはその都度解決し(あるいは回避し)、よさを生かす。共働き家族の中学受験を応援する連載、始まります。