普光院亜紀さんが代表を務める「保育園を考える親の会」が毎年実施している「100都市保育力充実度チェック」の調査で、2018年度に認可保育園等(認定こども園、小規模保育など含む)に入れた子どもの割合(入園決定率)が東京・23区内で最も高かったのは豊島区、第2位は北区でした。また、杉並区は8位だったものの、入園事情は大幅に改善しています。この3つの区の最新の調査結果をお伝えします。

1位【豊島区】 入園決定率は前年度から2.8ポイント低下するも、2年連続首位を維持

入園決定率 88.0%
 東京23区の中で一番認可に入りやすい区。2017年に90.8%となり23区1位に躍り出たが、2018年度は2.8ポイント低下した。それでも23区1位の座を確保。2019年度も8カ所の認可保育所を新設することになっている。

認可整備率 96.5%
 認可整備率(=認可・認可外を合わせた全体の定員に対する認可保育施設・事業の定員の割合)は、23区の中で北区に次いで2番目に高い。このところ認可保育所の整備が続いているが、地域型保育も多く、小規模保育は23区中6位の設置数となっている。また、居宅訪問型保育はもともと重度の身体障害児など集団保育が難しい子どもの保育を目的とした制度であるが、これにベビーシッター会社を導入して待機児童の保育を行うという待機児童対策を実施している。

*認可保育施設・事業とは、認可保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育、事業所内保育、居宅訪問型保育などの認可を受けた保育施設・事業のことで、国の基準を満たしており、保育料は所得に応じた額で、きょうだいで在籍する場合の多子減免などがある。(以下同)

認可保育所の園庭保有率 42.8%
 有効回答した99市区の平均値73.8%を大きく下回った。2016年度から園庭保有率は70.2%→51.7%→42.8%と顕著に低下している。急激な待機児童対策の余波が現れている。

認可の保育料
 3歳未満児(保育標準時間)で、最高所得階層6万3000円、中間所得階層2万5700円で、中間所得階層は安めに抑えられている。認証保育所等の利用者には,認可の保育料との差額を補助している。

病児・病後児保育
 区内4カ所で実施。

そのほか
 休日保育は私立3園で実施されている。公立保育所のほとんどが産休明け保育を実施している。