入園決定率ベスト5は?

 待機児童対策の頑張り度は自治体によっても差があります。「100都市保育力充実度チェック」の過去の調査数値から、各自治体がどの程度、認可の保育定員を増やしてきたか(定員拡大率)を調べてみると頑張り度が分かります。入園決定率が一番低くなってしまった港区は、待機児童対策の頑張り度(6年間の定員拡大率)は2位でした。

 この定員拡大率を横軸に取り、2016年・2017年の2年間の入園決定率の平均を縦軸に取ったものが次のグラフです。目立つ位置にいる自治体だけ、名前を入れてみました。

『2017年度版 100都市保育力充実度チェック』(保育園を考える親の会)より
『2017年度版 100都市保育力充実度チェック』(保育園を考える親の会)より

 このグラフで、右下方に位置している自治体は、待機児童対策を頑張っているのに入園決定率が改善していない自治体です。つまり、それだけニーズ増が激しいということ。都心部は職場に近いため共働きに人気があり、保育ニーズが集中しがちであることには注意をする必要があります。

 左下方に位置する自治体は、入園事情が思わしくないけれども待機児童対策を頑張っているとは言えない自治体です。右上方に位置する自治体は、待機児童対策を頑張って入園事情が良くなった自治体と言えます。

 東京23区に絞って、入園決定率と定員拡大率のベスト5を挙げると次のようになります。