白いTシャツにデニム姿で爽やかに出迎えてくれた和田明日香さん。食育インストラクターで料理研究家であり、5歳を筆頭に、3歳、2歳と3人の子育て中のお母さんでもあります。「ママ友は二言目には『あなたは若いから』って言うんですけど、私だって疲れますよー、同期として扱ってくださいよーって言いたいです」と和田さん。いや、しかしその肌つやは20代ならでは……と羨む気持ちはさておき、子育てで忙しい日々から生まれた簡単でおいしいおやつを紹介してもらいます。
 ところで、和田さんの義理のお母さんは、平野レミさん。そう、作りやすいレシピや大胆なネーミング、何より楽しいキャラクターで大人気の「料理愛好家」です。レミさんの下で修業を積んだ嫁ならではの、実にシンプル、なのにものすごく満足度の高いおやつをご紹介します。

キッチンに行けばレミさんがいてママがいる

日経DUAL編集部 木の床や天井、しっくいの壁……すてきなおうちです。絵本やおもちゃが集まったこのコーナーもいいですね。

3児の母には見えない若々しさ、というか、本当に若い和田明日香さん
3児の母には見えない若々しさ、というか、本当に若い和田明日香さん

和田明日香さん(以下、敬称略) はだしで、Tシャツにジーパンで、ビールを飲みながらゆっくりできる家にしたいと思って2年前に建てたんです。完成した直後はもっとすてきだったんですけどねー、今ではあちこちに色々なシミが……。シミを汚れと取るか、家族の歴史や思い出と取るか。子ども達が保育園から帰ってくると、ものの数分でここも保育園状態になります。寝る前にはこのコーナーに子ども達がすべてのおもちゃや本を片付けることになっています。そうしないと、彼らはお風呂に入れない。

 実は、このコーナーにあるにせキッチンと本のラックは、パパの手作りです。板を切るところから作ってくれました。すごく器用なんです。九十九里浜にオンボロの家があるんですが、その家も全部自分達で改装しました。ただ、夫は男の子が大きくなったみたいなところがあるので、やり出したら6時間くらい、工房みたいな部屋にこもっています。「パパどこ行っちゃったんだろうね、なかなか帰ってこないね」って私達は待つしかない(笑)。でも、私にはできないことを子ども達と一緒にやってくれるのは、すごくいいですよね。

―― 明日香さんは、ごはんを作ることを子ども達と一緒に?

和田 そうですね、しょっちゅう一緒にします。5歳の上の娘は今のところお手伝いが好きで、タマネギが置いてあれば「これむいていい?」とやってくれますし、「レタスで何作るの?」と聞いて「サラダだよ」と答えると、「じゃあちぎるね」と、やってくれます。最初は豆粒みたいに小さくちぎったこともありましたが、今ではもう、サラダくらいは任せられるようになりました。

 とにかく赤ちゃんのときからキッチンをうろちょろしている子でした。子ども達にとって、キッチンはすごく親しみのある場所のようです。それはレミさんのおかげでもあるんです。実家の和田家にはすごく大きなキッチンがあって、そこに子どもがはいはいで入っていって、ボウルを引っ張り出してカンカンカンとおたまでやったりすると、レミさんが「あら、いい音ね~!」って喜んでくれるんです

ラックキッチンはパパのお手製。オレンジのBMWのおもちゃはレミさんからのプレゼント。さすが高級車だけあって、走らせるとブウーンと低音のきいたタイヤ音がする、らしい
ラックキッチンはパパのお手製。オレンジのBMWのおもちゃはレミさんからのプレゼント。さすが高級車だけあって、走らせるとブウーンと低音のきいたタイヤ音がする、らしい

芋を揚げるだけなのに大人も大喜び

和田 自家製ポテチは、旦那さんがよく子ども達に作ってあげています。というか、自分用のつまみとして作るのですが、子ども達も大好きなんです。きれいに洗ったジャガイモを皮ごとシャシャシャっとスライサーで薄切りにします。今日は小さめのジャガイモ4個です。

 お客さんが来たりすると、取りあえずこれをつまみで食べてもらいます。「え、ポテチ自分で揚げられるの?」って、芋を揚げるだけなのに大喜びしてもらえるんです(笑)。

青のり、カレー粉、粉チーズをそれぞれまぶした自家製ポテトチップス。カリッとしていて、とにかくおいしいの一言
青のり、カレー粉、粉チーズをそれぞれまぶした自家製ポテトチップス。カリッとしていて、とにかくおいしいの一言