これから夏にかけて日差しが強くなる時期、大人は日ごろの忙しさや蒸し暑さでちょっとお疲れ気味の日もありますが、子ども達の遊びたいエネルギーに「待った!」はありません。「今日は1日、何して遊ぼう?」「家事を一気にすませたいから、パパがどこかへ連れて行ってくれないかな」と思ったときに役立つ遊びを、子どもの遊びの専門家・愛知教育大学教育学部創造科学系教授の竹井史さんが教える「パパの外遊び、おうち遊び特集」。パパライターが実際に試した感想付きで、どれも簡単ながら作る工程も含めて遊びに夢中になるアイデアばかりです。

 最終回のテーマは「小学生との遊び」。子どもがもの作りに目覚め、パパと一緒に作って遊ぶことで親子の絆がより深くなる手作りおもちゃを5つ紹介します。

【パパの外遊び、おうち遊び 特集】
第1回 五感を磨き、生きる力を育む泥んこ遊び
第2回 脳に効き、創造力を育む、泥&土遊び4選
第3回 雨の日の室内遊びにぴったり! 手作りおもちゃ5選
第4回 5分でロケット完成! 幼児向け手作りおもちゃ5選
第5回 元気の源になる! 小学生向け手作りおもちゃ5選 ←今回はココ

 「1人でできることは増えても、親子が触れ合う時間が子どものやる気やエネルギーの源となる小学校低学年。親子でおしゃべりしたり、一緒に遊んだり、勉強を隣で見守ったり。週末はもちろん、1日10分でも子どもと向き合う時間を意識して作ってもらいたいです。そこで、今回は小学校低学年向けを中心に、基本的には子ども自身が親の助けを借りずに作ることができるおもちゃをピックアップしました。そうはいっても個人差があるので、作る工程の中でお子さんが困っている部分があれば、さりげなく手伝ってあげてくださいね」と竹井さん。

 今回紹介する5つの遊びは、子どもだけでなく、大人も思わず夢中になってしまうものばかり。「仕事で頭がいっぱいのときでも、少しだけ休息時間を取って、お子さんと同じ視点で遊ぶことで、結果的にリフレッシュできることもあります。達成感やワクワク感が感じられる楽しい時間を共有して、親子の絆をより深めてくださいね」

紙一枚の笛で音の変化を楽しむ 「ピーピーぶえ&クルクル葉っぱぶえ」

【遊び方】
 1枚の折り紙を正方形に4等分した小さな紙ですぐにできる紙笛。クルクル葉っぱぶえは、笛を手で覆い、手を動かすと音が変わって面白い!紙笛が完成したら、親子で音を出す練習をしながら、どんな音を出せるのか色々と試してみよう。

コツをつかめば、面白い音が鳴って楽しい紙笛2種類(左:ピーピーぶえ、右:クルクル葉っぱぶえ)
コツをつかめば、面白い音が鳴って楽しい紙笛2種類(左:ピーピーぶえ、右:クルクル葉っぱぶえ)

【用意するもの】
折り紙、ハサミ、直径4.5mmのストロー(※)、セロハンテープ(※) ※クルクル葉っぱぶえのみ

【作り方(製作時間の目安:1~2分)】

「ピーピーぶえ」
①折り紙を4つ折りにしてカット。小さな正方形が4枚できる。その1枚分を外表にして三角形に折りたたみ、頂点から2cmくらいを折り返す②人差し指と中指の間に挟んで強く吹くと、ピーピーと音が鳴る

「ピーピーぶえ」の作り方①②
「ピーピーぶえ」の作り方①②

「クルクル葉っぱぶえ」
①折り紙を4つ折りにしてカット。小さな正方形が4枚できる。その1枚の対角2点をつなぐようにして葉っぱの形にカット
②直径4.5mmのストローを使って、葉の片方の端から端までキレイに巻いていく。巻いた折り紙が筒状になったら、セロハンテープで留め、ストローを外す
③筒の一方を軽く手で潰してリードを作る(リードの形がラグビーボールの形になればOK)。
④紙笛の真ん中あたりを軽く押さえて吹くとよく鳴る

「クルクル葉っぱぶえ」の作り方①~④
「クルクル葉っぱぶえ」の作り方①~④

【竹井さんのアドバイス】
 折り紙さえあれば、どちらの笛も超カンタン! 笛が作れたら、「一番いい音を鳴らすにはどうすればいいのか」を相談したり、一緒に練習をしたりするのも親子の楽しいコミュニケーションになるはずです。

【パパライターの感想】
 最初はいい音が出せませんでしたが、コツをつかむと紙一枚で音の変化を楽しめるようになります。紙笛の周りを手で覆い、開けたり閉じたりを速く繰り返すと面白い音になるので、娘も大笑いしていました!

【次から紹介する遊び】
●ポイントは3つ 驚くほどよく飛ぶ「紙ヒコーキ」
●外で思いっきり投げて遊ぶと豪快な「三角パラシュート」
●風呂場やプールで大はしゃぎ「連射式水でっぽう」
●親子で投げ合ってキャッチ「紙パックフリスビー」