「何歳になっても自分が好きと思えることに打ち込んだり、仕事にし続けたりする人生を送りたいと思っている」、または「年を取っても退職しても収入がゼロにならないように、今から備えておきたいと考えている」という人に向けて、役立つ資格特集をお届けします。
 特集第4回は、資格取得にかかる費用、資格を生かしてどの程度稼げる見込みがあるかについてお伝えします。「お金をかけて取ったけど、収入につながらない」ということがないようにしたいものです。

【末永く働くために 食べていける資格、取っておきたい資格 特集】
第1回 消えゆく資格と生かすワザ 稼げる資格特集
第2回 取得者多数の定番資格が「化ける資格」に?
第3回 狙い目の穴場資格、地方移住でも使える資格
第4回 コスパがいい資格、稼げる資格 ←今回はココ
第5回 資格取得にどのくらい時間かかる?有効期限も要確認

取得コストは想定以上に膨らむことも

 資格取得を検討する際、気にかかるのが「取得にかかるコスト」です。専門の資格スクールに通うとすると、数万~数十万円、高度な技術を身に付けるものでは100万以上~数百万円かかるものもあります。

 また、それだけのコストをかけて、果たしてどれだけのリターンが見込めるかも、あらかじめ調べておきたい点です。今回は、そうしたお金に関することを詳しく見ていきましょう。

 ここで、ぜひ気を付けたい注意事項を一つ。特集の2回目(「取得者多数の定番資格が『化ける資格』に?」)で、ライバルに勝つためには複数の資格、スキルを組み合わせて使うのが有効とお伝えしました。

 学んでいくうちに「この分野についてもっと知識を深めたい」「関連するこの分野も学んでおかなくては」などの欲求が出てくるものです。スクールでも、それらを学べるオプションコースを用意しています。それらを追加で履修していくと、受講費用が当初想定していた以上に膨らんでしまうこともあります。そうした可能性も考慮して、スクール選びや資金の準備をしてください。

 なお、目指したい資格の受講料が「予算オーバー」「一括支払いは厳しい」という場合は、以下のような制度も活用するといいでしょう。

■教育訓練給付制度

雇用保険に3年(初回は1年)以上加入している場合、受講費用の20%(上限10万円)を修了後に受給できる。

■金融機関や信販会社の教育ローン

スクール費用など教育関連資金を融資するプランあり。毎月定額を返済期間を定めて支払う方式で、カード払いのフリーローンより金利は低め。中には、在学中は月数千円の金利・手数料のみ支払い、卒業後に元金を返済するプランも。スクールが金融機関と提携しているかどうかの確認を。

■公的機関の教育ローン

日本政策金融公庫の教育一般貸付の場合、条件を満たせば350万円まで融資を受けられる。

 次ページからは、定番や人気の資格について、取得にかかる費用の相場、資格を生かして働く場合どのくらい稼げるかの収入相場を具体的に見ていきます。

<次ページからの内容>
・ひと目で分かる!スクール受講費用の相場
・資格を生かしつつ働いている人は、一体いくら稼いでいる?
・既婚女性の前にそびえる『収入の壁』にご注意を!