パク・スックチャさんと成毛眞さんが共通して大事にしている教育のポイントは、ズバリ次の5つです。
新卒での就職を最終学歴と考え、そこに向かって努力させる
パクさんも成毛さんも、教育のゴールを“最初の就職”にしっかりと置いています。留学をさせる場合もさせない場合も、あるいは学校の選び方も、大切なのはその選択が将来の就職時に役立つかを見据えたものであるかどうか。子どもの能力を最大限に生かし、価値のある仕事をするにはどう導けばいいのでしょうか?
「子どもの留学を考えている親が一番考えなくてはいけないのは、『何のための留学か』を明らかにさせること」とパクさん。パクさんご自身の場合は、自らのアメリカの大学での教育とその後の外資系企業でのキャリア形成体験を基に、子ども達にも自分と同じ水準の教育をと考えました。さらに、経済変化や世界情勢を考え「今はアジアの時代」と見極め、シンガポールを最初の留学先として見据えました。高校卒業後に大学を選ぶ際も、まずその後のことを考えたといいます。
「やはりある程度の水準以上の大学に入って、世界中からいい学生が集まる中で学ぶことは将来の就職に大いに役立ちます。大学で留学させるなら、語学だけを目的にするのはもったいない。しっかりとした教育を受けられてこそ、その留学が将来に生きてくると思います。娘がシンガポールの高校を卒業した後の進学先としては、当初は私が教育を受けたアメリカも考えましたが、娘が行きたがったのはカナダの大学でした。近年アメリカの大学の学費が大幅に高額化しているので、親としては助かりました」(パクさん)
前回記事でも述べたように、成毛さんもお嬢さんが幼いころから、教育の最大のポイントを就職に置いてきました。
新卒で入る会社を“最終学歴”だと考える
「常々言っていることですが、新卒で入る会社が本当の意味での“最終学歴”。そこまでが親の責任です。起業したり、大きな事業に携わっていたりする人達も、新卒で入った企業が名だたる大手、というのはよくあることです。もちろん大企業だからいいというわけではありません。自分の才能を伸ばしてくれるまともな会社かどうか、ということ。そして最初の会社を辞めてどう動くかで、人生最初の勝ち負けが決まるとも思っています」(成毛さん)
さて、意外なことに留学推進派のパクさんもあまりに幼少期からの英語教育や留学体験には懐疑的。そして、留学反対派の成毛さんでさえ異文化体験については、独自の家庭教育を行ってきました。
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