今回紹介するのは、共同でセミナーやイベントを主催するなど共通の趣味、価値観を持っている坂本健二さん・美保さん夫妻(仮名)。「1600万円が知らぬ間にたまっていたという感じです」と語ります。読書や経験への支出を最大の投資と考え、子どもにも「知識の詰め込み型ではない“自分の頭で考える”学び方をしてほしい」と語ります。見逃しがちな「自己投資で自分の市場価値を上げていくこと」を実践している坂本さん夫妻は、お金とどう付き合っているのでしょう?

【月10万円の積み立て特集】
(1) 世帯年収800万円なら月10万円は積み立てなさい
(2) 月17.5万円積み立て 金融夫婦の貯蓄ワザ
(3) 資産1600万円夫婦の“積み立て体質”大解剖! ←今回はココ
(4) ダブルインカムだからこそ投資でリスクを取れる
(5) 投資信託の積み立てなら、ずぼらさんでも大丈夫

夫・健二さん(35歳) 年収700万~900万円、妻・美保さん(34歳) 500万~600万円 ※額面(税金、社会保険料等考慮前)、ボーナス込み。 子ども2歳
金融資産●1500万円(預貯金中心)、子どもの口座(学資保険代わり)100万円
生活費ルール●家賃、水道光熱費、保育園費用等は夫が支払う。食費、子どもの服やおむつは妻が支払う。余った金額を妻が貯蓄(先取り貯蓄が望ましいがケースバイケース) 金融資産や日々の支出は家計簿アプリ「マネーフォワード」およびクレジットカードで管理。
主な支出(月額)●家賃16万8000円、保育料15万円、生命保険(掛け捨て)1万円、教育費(通信教育)2000円
貯蓄・投資(月額)●積み立て投資信託1万円×4本 ※ 市況に応じて追加購入

結婚当初から、マイホームは「いらないよね」

 2歳のお子さんの育児中の坂本健二さん、美保さんも30代にして1600万円の資産をお持ちです。お話を聞くと、元から二人そろってお金の積み立てが得意な“積み立て体質”だったことが分かります。そんな坂本家の家計運営ポイントを6つ教えてもらいました。

坂本健二さん・美保さん夫妻(仮名)とお嬢さん
坂本健二さん・美保さん夫妻(仮名)とお嬢さん

 夫婦合わせて約1600万円の資産を持つ坂本さん夫婦。毎月10万円以上の貯蓄を続けてきたお二人が、結婚して最初に決めたのが、「家は買わなくていいよね」ということでした。「住みたい場所や家の広さは、ライフステージやそのときのライフスタイルで変わります。せっかくの資産をマイホームで固定させる必要もないですよね」と健二さん。現在は月額16万8000円の賃貸マンションへの居住を選択。会社の借り上げ社宅にしてもらっているので、その分が所得控除になり、税金でも有利になっています。

<次ページからの内容>
・ 年に1度は家族で海外など、夢は積極的に実現
・ 学資保険ナシでも子どもの教育費が万全な理由
・ 資産の割合を簡単にグラフで管理する便利ツール
・ 1500万円が「知らぬ間にたまる」生活習慣