都市生活を送ることの多い共働き家庭に提案したいのが「週末・田舎育児」です。つまり週末だけ自然豊かな場所で生活するというライフスタイルで、子どもを自然の中に解き放つ育児は、子どもはもちろん親である自分達も解放される貴重な時間になることでしょう。この特集ではそんな週末だけ「脱・都会」して「田舎育児」生活を送る子育て世代に登場してもらい、自らの体験をふまえて必要な資金や心構えなどを伺います。

 第3回は、公園通いに飽きて、プチ旅行を考えるうちにキャンピングカー購入に至ってしまったという田中耕介さん(仮名)ご一家。都会でキャンピングカーを持ち自由に出かける楽しさと注意点とは?

【週末だけ! 脱・都会ライフの楽しみ方】
(1)南房総で拡大中!「週末は田舎暮らし」な子育て
(2)八ヶ岳にセカンドハウス、買っちゃいました!
(3)キャンピングカーで脱都会! 0、3歳児も自然児に ←今回はココ
(4)年貢3000円!秋田・シェアビレッジで里帰り体験
(5)「田舎育児」を今すぐ始められるサービス&施設

中学受験を考えると、小学校4年生までは子どもと思い切り遊びたい

 前2回は地方にセカンドハウスを購入するという形での週末脱・都会を紹介してきましたが、今回は家ではなく「自動車」、つまりキャンピングカーによる脱・都会を実践しているご家族をご紹介しましょう。

 3歳と0歳のお子さんを持つ田中さんご夫婦は2015年の3月にキャンピングカーを購入し、現在ではほぼ毎週のように郊外でアウトドアライフを満喫しているとか。運転の主導権を握るという、夫の耕介さんに伺いました。

 「たまたまテレビでキャンピングカーショーのニュースを見て興味を抱いたんです。以前から旅行が好きだったのですが、長男は長時間チャイルドシートに座るとぐずってしまうため、しばらく遠ざかっていたんです。だけど、キャンピングカーなら移動の合間に遊ばせてあげることもできるなと」

キャンピングカーがあれば出かけやすくなる、と考えた田中さん
キャンピングカーがあれば出かけやすくなる、と考えた田中さん

 田中さんは早速、件のショーへと出かけて実車に触れて購入の意志を固めました。ちょうど下の子が生まれるタイミングだったこともあり、乳幼児を連れていてもレジャーに出かけられるキャンピングカーはとても魅力的だったそうです。

 「以前から、週末はなるべく家族で過ごすようにしてたんです。キャンピングカーがあれば、その時間をもっと長くすることができるんじゃないかと。将来、中学受験を考えているので、長男と一緒に外遊びできるのはせいぜい小学校4年生ぐらいまで。それまでの8年間を精いっぱい遊び尽くしたいと思ったのも大きな動機です。また、夫婦そろって旅行好きなのでキャンピングカーを買うことで仲間が増え、自分達の人生も豊かになるかもしれないという期待もありました」

 さて、そこで気になるのが、初期費用や維持費などキャンピングカーを持つことで実際にかかってくるお金。次ページから詳しくお伝えします。

下の子はまだ0歳! 寝ていてもキャンピングカーなら安心だそう
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