今シーズンからA型2株・B型2株の4価ワクチンが導入
インフルエンザウイルスにはA、B、Cの3つの型があります。流行するのはA型とB型です。
昨シーズンまでは3価(A型2株+B型1株)だったワクチンが、今シーズンから4価(A型2株+B型2株)になりました。
流行するB型インフルエンザは「山形系統」か「ビクトリア系統」のどちらかで、これまではシーズン前に予想してどちらか1つをワクチンに入れていましたが、ここ数年、2つのタイプの混合流行が見られたため、今シーズンからはB型の両方が入った4価ワクチンになりました。株が1種類増えたことで、メーカーがワクチンの納入価を1.5倍に値上げしたために、やむなく値上げしている医療機関が多いようです。
鼻に噴霧する生ワクチン「フルミスト」は鼻や気道でもウイルスをブロック
鼻腔に噴霧するインフルエンザワクチン「フルミスト」も話題になっています。
弱体化させたインフルエンザウイルスを鼻腔内に噴霧することで、インフルエンザ疑似感染状態をつくるもので、血液中の抗体に加え、鼻や気道でも局所的に免疫を獲得できるので、注射型の不活化ワクチンよりも予防効果が高いと期待されています。
日本ではまだ無認可ですが、2003年にアメリカで認可され、10年以上の安全な使用実績があり、アメリカではこちらがスタンダードです。
従来の注射を使う不活化ワクチンでも、最近は極細針を使うことで、痛みはかなり軽減されてきています。国内でも、5年以内には針を使わない噴霧タイプが広く普及していくのではないかと思います。
それでは、インフルエンザの流行時期を迎える前に予防接種することの重要性についてお話しします。