子どもの歯の特集、3回目は永久歯の虫歯予防がテーマです。子どもの歯は5歳から12歳にかけて、乳歯から永久歯へと生え替わっていきます。生え替わりの時期は歯並びがデコボコでブラッシングがしにくいうえ、生えたばかりの永久歯は軟らかく、虫歯になりやすいそうです。適切な虫歯予防管理で、一生使う大切な歯を守ってあげたいものですよね。
 前回の<乳歯編>に引き続き、キッズデンタルの坂部潤先生に、生え替わり時期に気を付けたい虫歯対策について伺いました。

【子どもの虫歯、歯列矯正特集】
(1)75%が仕上げ磨きを実践 嫌がる子にどう歯磨き?
(2)一生の虫歯リスクは3歳までに決まる<乳歯編>
(3)虫歯の2大要因は「清掃不良」と「ダラダラ食べ」<永久歯編> ←今回はココ
(4)歯列矯正「3・6・8歳」で歯並びチェックを
(5)子どもの歯列矯正、病院選びのポイントと費用の相場

5~12歳は乳歯と永久歯が口の中で混在している虫歯要注意期

 子どもの歯がどのような順番で生え替わっていくか、知っていますか?

●生後半年前後……前歯が生え始める
●3歳前後……すべての乳歯20本が生えそろう
●5歳半ごろ……乳歯の下にある永久歯が出来上がってくると、次第に乳歯が抜け始める
●6~12歳……少しずつ生え替わっていき、12歳前後で一番奥の「12歳臼歯」が生え始める。中学生いっぱいくらいまでには生え替わりが完了し、ほぼ大人と同じになる

 5~12歳の期間は乳歯と永久歯が混在しています。歯に段差ができたり、歯肉が歯に覆いかぶさったりして、歯磨きがしにくい状態です。さらに、生え始めて2年以内の永久歯は軟らかく、虫歯になりやすいので注意が必要です。

 虫歯はいくつかの要因が絡み合って発生しますが、「ダラダラと飲食すること」と「清掃不良」が主な二大要因です。次ページからそのわけを見ていきましょう。

<次ページからの内容>
・どうして「ダラダラ食べ」「清掃不良」が虫歯の原因に?
・虫歯にならないおやつの食べ方
・歯磨きは回数よりも質が大切
・親による仕上げ磨きは何歳まで必要?
・転倒などで歯が欠けてしまったら?