あなたは家計簿を付けていますか? そして、付けていると答えた人は、家計簿のためにどれぐらいの時間を使っていますか? また、何のために家計簿をつけていますか?

 もちろん、FP(ファイナンシャル・プランナー)である私は毎日ちゃんとつけています。

 ……と言いたいところですが、ごめんなさい、ウソです。私、FPですが、家計簿を付けていません。

 もちろん、家計簿を買って付けたことはあるんですよ。でも、だんだんと忙しくなるにつれ、そして、たまるレシートの山が苦痛になり、そのうち、家計簿を見るのも嫌になってしまって、家計簿をやめてしまいました。

 こんな私のような経験をした人がいかに多いかは、日ごろ家計相談を受けているとよく分かります。また、これから年末に向けて増えてくる家計簿の種類の多さは、すべての人が「コレがいい!」という家計簿がないことの裏返しであることも想像できます。

 それなのに、私たちは良くも悪くも、なぜ家計簿に興味を引かれるのでしょうか。

家計簿の目的は現状確認と目標の明確化

 私が考える家計簿の目的は、(1)現状確認と、(2)目標の明確化ができること。
 (1)の現状確認とは、今の自分のお金の使い方を振り返ることにより、自分がどんなことにお金を使っているのかという価値観や金額を確認すること。
 (2)の目標の明確化とは、現状を確認することにより「3年後の車の買い替えのために、今から200万円の貯金を頑張らないと!」というように、お金を使う目標を立てることです。