小学生の恋愛は、昔と変化している
小学校高学年の子どもを持つ日経DUALの読者に、子どもの恋愛経験についてアンケートを取ったところ、「小学4年生のときに女子から告白された。デートは学校内で休み時間に一緒に図書館行ったりしている程度」「小学5年生のときに、好きな人が誰々でお互いに好き、などと言っていた。2人では恥ずかしいのか、土日に男女4人くらいで一緒に公園で会っていた」という声が聞かれました。
まだまだかわいらしい話にほっとひと安心ですが、実際のところはどうなのでしょうか?
小中学生の恋愛事情に詳しい山﨑先生は、小学生の恋愛は昔と変化している、と言います。
「子どもというのは、独立して存在するのではなく、社会文化に一番過敏に反応する存在です。例えば今、幼稚園や小学校では『はげ』という言葉がはやっています。『はげ』と言った国会議員のニュースが繰り返し流れたことによる影響でしょう。そういう意味で、子ども文化は我々の社会の投影。社会が変われば子どもたちも変わる、と考えなければいけないと思います」
子どもはマスコミやインターネットの影響を受けやすい
「女の子は男の子に比べて、発達心理学的にも社会性に対して早く認識し、成長します。そのため、もともと恋愛に対して関心が高いので、意識し始めたり認知したりすると、どんどん恋愛のイメージが膨らんでいきます」と山﨑さんは指摘します。
「昔は『ニコ☆プチ』といった小学生向けのファッション誌はありませんでした。今は雑誌でおしゃれやファッションをはじめ、『勝負を決めよう』『男の子にモテ筋』などうたっています。親も『好きな子いるの?』なんて聞く文化がありますよね。マスコミでも、常に恋愛のことを取り上げています。このような文化の中で、早期に反応する子たちが出てきているのは事実です」